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2024/11/24 (Sun)
串揚げ、そしてうどんの夜
夜、でめ金。
新宿西口にある串カツの専門店。
今年でもう35年間。
ここで変わらずずっと同じ商売を続けているという西新宿では老舗のお店。
ボクも昨年までこの店の存在をずっと知らずに、はじめてきたときには「ああ、もっと早く来ておくんだった」って、悔しく思った。
揚げ物をいくら食べても体がギブアップしなかった、例えばボクが100キロあった時代にココを知ってたらどれだけ沢山食べられただろう…、って。
まあ本当は、その頃、この店の存在を知らなかったことをむしろ感謝べきとそうも思う。
時の巡り合わせというものなのでありましょう。
カウンターに15席ほど。
厨房と客席の間を仕切る役割をしている一段、あがったところに青々としたネギ。
いつも変わらぬこの景色。
昼は定食。
夜はおまかせコースの店となる。
今日の素材を次々揚げてもらってほどよきところでストップかける。
大人の真剣勝負のような、さて夕ご飯のハジマリハジマリ。
ここで料理をおまかせすると、必ず揚がってくるのがこの子。
素揚げの沢ガニ。
よく揚がっていてバリバリっと口を刺すよに壊れてく。
香ばしい。
油の香りと、甲殻類の甘い香りが一緒にバリっとやってきて、海老せんべいをこれでもかって凝縮させたそんな味わい。
塩もビリっときいていて、お腹がパカっと一気に開く。
食欲誘う、よき一品。
海老に牛ヒレ、稚鮎にホタテと、どれも見事な火加減でヒレ肉なんて中はレア。
なのに表面のパン粉はパリパリ。
細かなパン粉がギッシリ、身を寄せあいながら火をくわえられ中の素材を包み込む。
旨味と風味を外に逃がさずフックラ、ほんわか。
串ひとつひとつがまるで小さなオーブンになり、素材の持ち味引き出していく。
なんだかスゴい調理法。
串で刺して揚げる以外の料理もあります。
鶏の手羽。
骨の付いたままの手羽元にパン粉をつけてカリッと揚げたの。
ただ揚げるのじゃなく、骨から身が外れ易いよう細かく包丁で切れ目をいれて、周りを海苔でグルンと巻いた。
噛むとぼろっと身がほぐれおち肉汁ドバっという見事。
素材を素直にそのまま揚げるというモノもある。
けれど一手間くわえたものがほとんどで、例えば栗。
今の季節の丹波栗です…、ってさりげなく出された串をパクッと齧れば栗の周りにグルンと鶏肉を巻いている。
鶏と栗というのは日本料理でも中国料理でも一緒に焚きあわせるよき組み合わせ。
コホコホとした栗の食感を、シットリとした鶏肉がやさしく包んで、ほっこりとしたおいしさになる。
ベーコン巻いたジャガイモを、まるでコロッケみたいな味の串ものや、カニのほぐし身をキスで巻いた揚げ焼きなんかが次々でてくる。
おもしろい。
口直しにと野菜が出ます。
出るというより、カウンターに座ると同時にそっと置かれる。
甘いキャベツに、野菜スティック。
ニンジン、大根、キュウリがそろい、どれもほんとにみずみずしい。
油にまみれた口がスッキリ。
ありがたい。
そう言えば、関西流の串揚げの店ではしゃびしゃびソースがバッタに入ってテーブルの上に置かれてて、それを何人ものお客様がシェアーするという食べ方スタイル。
だから「二度付け御免」がルールなのだけど、ココではソースはポットに入ってテーブルの上。
トロミの強い中濃ソースのようなソースで、それをお皿に注いで付け放題。
お国が変われば流儀も変わる。
たのしいコトでございます。
そろそろ「留め」にしようかなぁ…、と思っていたら、そんな気持ちを見透かすように、はい、どうぞとコレ。
サツマイモとリンゴの串カツ。
で、これが絶品。
おどろいた。
実はボク。
サツマイモとかカボチャの天ぷら、フライがあまり好きじゃない。
中途半端な甘さが苦手。
ボクの父がサツマイモの天ぷらが好物中の好物で、だから昔から天ぷら揚げよう…、っていうと半分くらいがサツマイモ。
しかもそのサツマイモの天ぷらにソースをかけてご飯のおかずに食べるという、その食習慣を無理強いされて、ますます嫌いになってった。
本来苦手であるはずの、揚げたサツマイモ。
ところが揚げたリンゴと一緒になると、これが面白いほどにアップルパイの味になる。
新たな発見。
オキニイリ。
桃とバターを一緒に揚げた桃の串揚げ。
フルーツトマトを丸ごと揚げたトマトの串揚げ。
どれも以外で、でも期待以上においしい新たな味との遭遇に、「恐るべし!串揚げの世界」っておもわず思う。
今日は不思議なほどに食欲があり、用意されたネタをほとんど一通り、平らげかなりご機嫌の夜。
ココでは食べ終えた串をカウンターの上に置かれた金魚の姿の器の中に放り込む。
金魚の口も串で一杯。
それと一緒にボクのお腹も一杯でそろそろ失礼いたしましょうか…、と。
よっこらせ…、って席を立つ。
さすが週末。
明日から大型連休の前。
街もお店も大混雑で、気持ちもワクワクしてきます。
腹はほどよく満足したけど、でも〆を何か食べたい。
それでこの「でめ金」の近くのうどん屋。
「かのや」に来ます。
蕎麦文化の東京にあって、昔から「うどん」で勝負をしかけるお店。
しかも立ち食い。
ヨドバシカメラの本店前という、場所がら決してよろしくはない雑然とした場所。
いつもほどよくにぎわっていて、だから前から来たかった。
なかなか機会を発見できず、よし、今晩こそ…と勇んできます。
お店の外には券売機。
サンプルケースに「化学調味料や食品添加物をなるべく使わぬ体にやさしいうどんです」…、って真っ正直なメッセージ。
そもそもうどん。
昔の日本では離乳食にもつかわれた、体にやさしい料理の代表。
なのに今ではこうしてワザワザ、体にやさしいとうたわなくてはならないほどに、いろんなうどんがあるというコト…、なのでありましょう。
なやましい。
かのやうどん、というここの名物。
刻んだお揚げに、ワカメに天かす、切り昆布。
カマボコ一枚、ほうれん草。
その真ん中におぼろ昆布という、具沢山にしてその具のセレクションがなんだか讃岐。
おぼろ昆布というのが中でもステキにみえて、思わずウットリ。
太い麺。
角ばっていて、ちょっとボソっと噛み応え感がありいわゆる讃岐のうどんとちょっと違いはするけど、なかなか旨い。
うどんを噛んで食べるのが好きな人にはおいしく感じるんじゃないのなかぁ…。
出汁は見事に旨くてキレイ。
醤油の風味に甘えない、出汁そのものの旨味でゴクゴク飲ませるおいしさ。
結構、これもオキニイリ。
[0回]
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2009/09/19 (Sat)
日記 : 日本の料理
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こんにちは
僕も串揚げ大好きです。
大阪にも美味しいお店がたくさんあって、ローテーションでグルグルしてます。
だけどサツマイモにリンゴは食べた事がないですね~。
一度食べてみたいです。
それと僕もサツマイモの天ぷら大好きでウスター派です。
ウスターソースがしみたあの味が最高です。
ハラミ一筋さん / 2009/09/19(Sat) /
編集
ウスターソース
> ハラミ一筋さん
ウスターソースのスパイシーな味と風味。
単なるソースを超えた存在ですね。
サツマイモの天ぷらは苦手なのですが、かき揚げとか磯辺揚げをウスターソースで食べるのは結構好き。
オキニイリです。
カボチャの煮付けにちょっとウスターソースをいれると、香ばしさとコクが出たりもするのですよね。
大阪の串揚げ。
通天閣のお膝元で何軒もはしごしたのを思い出します。
また食べたいなぁ…。
サカキシンイチロウさん / 2009/09/19(Sat) /
編集
うどん
かのやうどん、安いけどしっかりした麺と具沢山の楽しい見た目が嬉しい一杯ですよね。ちょっと小腹が空いた時にぴったりでよく利用しています。
でも、サカキさんが100キロ?あったなんて・・。それはそれで可愛い熊さんだったのでしょうけど。笑
オレンジさん / 2009/09/19(Sat) /
編集
108キロまで
> オレンジさん
体重108キロまでは把握していたんですが、その後、自分の体重を量るのも怖くって、もしかしたらその後プラス10キロくらいはいったかもしれません(笑)。
着る洋服がなくなって、お洒落が出来なくなったのが悔しくてそれでダイエットで痩せたのであります。
今から15年ほど前のこと。
今でもちょっと気を抜くと数日で、ああ、肉付きが良くなったなぁ…、って思ったりします。
才能です。
サカキシンイチロウさん / 2009/09/19(Sat) /
編集
天ぷらにソース
さつまいもの天ぷらにウスターソース☆子どもの頃、大好きでした!
いや、最近食べていないだけで今も好きです。
祖母はさつまいも、父は
ちくわ、母はピーマンが好きで、天ぷらとしては珍しいであろう材料ばかり山盛りだったお皿が懐かしいです。
明日は天ぷらにしようかなぁ。
お昼は糖朝にしようと思っていたんですけど、うどんもいいですね。
ryoko*さん / 2009/09/20(Sun) /
編集
冷めてもおいしい
> ryoko*さん
ウスターソースがけ天ぷらは、天ぷらがさめてもおいしく食べられる…って、ありがたい食べ方ですよね。
うちの天ぷらには煮た高野豆腐や蓮根、結び昆布なんかも具材になるんです。
昨日の煮しめが翌日そのまま天ぷらとして蘇る…、ってそんなご馳走。
なつかしいです。
糖朝。
混雑しているかなぁ、と覚悟していったのですがそれほどでもなかったですよ。
連休がスタートしてみんな郊外に脱出しちゃったのかもしれませんね。
サカキシンイチロウさん / 2009/09/20(Sun) /
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