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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    朝、日本橋。
    昨日に続いてイリィで今日は朝食にする。

    93129ab7.jpeg実は、気になっていた喫茶店を訪ねてみるも残念ながら今日はお休み。
    オフィス街としての日本橋の、その週末はかなり閑散。
    土曜、日曜のこの街は百貨店の街になり、だから朝は10時スタートのお店がほとんど。
    朝早くからやってるお店を探したら、イリィのこの店、一軒だった。

    もともと銀行の支店だったという天井高い豪壮な空間に、シンメトリックにしつらえられたドラマティックなカウンター。
    メタリックなテーブルとモダンな椅子がズラっと並び、トランシーなドラムンベースの音がズンズン響いてる。
    まるで朝からクラブにいるよなちょっとラテンな気持ちになります。
    最初はこの店。
    入り口部分には青山フラワーセンターがあり、奥にはIT企業のショールームがあった、当時流行りのいわゆるコラボショップだった。
    けれど今では全部をイリィひとつが使ってる。
    寄り合い所帯はやっぱり弱い?
    モノだけを売るのじゃなくて、この場にいるコトそのものや、そこに流れる空気や時間を売ろうとしたらやっぱりワンコンセプトで勝負しなくちゃいけないんだろう…、ってそんな厳しさ、思い知る。

    朝のご飯のセットのコレ。

    dd6a2eb8.jpegハムトーストにサラダにそれからスクランブルエッグ。
    色鮮やかでうつくしい。
    ロースハムかサラミかモルタデッラが選べるトーストで、やっぱりここはイタリア的にモルタデッラにいたしましょう…、と。
    分厚いフンワカしたトーストに、マヨネーズ塗りチーズを溶かしてフワッと薄切りモルタデッラを乗っけて齧る。
    なかなかおいしい。
    ガーリッキーな香りがガツンとくるソフトサラミみたいなハムがまずはご馳走で、そこに玉子。
    バターをタップリ練り込んでシットリ仕上げたスクランブルエッグを塗って一緒に食べると、口が脂にまみれてく。
    チーズドレッシングがとてもラテンなグリーンサラダに、カフェラテを飲む。
    まるでイタリア。
    ご機嫌になる。

    ところで今、日本橋の高島屋にて、ステキな展覧会をやっている。

    ef4699b9.jpegクリムト・シーレ、ウィーン世紀末展っていう催しで、ウィーンミュージアムの所蔵品が1展示されてて、やってきました。
    見事なり!

    19世紀末のウィーン。
    それまでの芸術の中心地区ではなかったからこその新たな発想。
    絵画が絵画の中だけなく、建築であったりコマーシャルアートであったりの分野と混じりあいながら今まで開くことのなかった扉を次々、開いていったそんな時代の独創的を目の当たりにする。
    目が覚めるよう…。
    東洋でもなく、西洋でもなく、世界が国家という殻を破って地球規模になろうしているその前夜。
    未来が確固たるイメージとして誰にも見えてきはしない、けれど今までとはまるで違った時代がくると、そのコトだけは確実なそんな時代の空気を写した不思議な作品。
    その時代感はなんだか今と似ているようで…。
    ちょっとギクっとしたりする。

    それにしてもクリムトの絢爛豪華であると同時に、どこか哀しい闇を抱えた世界が大好き。
    エゴンシーレの思い詰めたような緊張感に満ちた世界もかなり好き。
    目のご馳走と相成った。

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    ようございますな.
    クリムト先生.

    ヴィスコンティ的な消えゆくものを見据えていた感がありますよね.

    シーレ,カフカや太宰的な,漠然としたものへの怖さを感じます.

    当時のウィーンはフロイトなどの隆盛で自己を見つめる事をはじめた時期でもありましたね.

    世界が広がっていくと逆に視点が凝縮されていくものなのかもしれないと最近頓に思います.
    狭窄的なものでなければよいのですが.

    佐藤Rさん / 2009/09/19(Sat) /
    融合と決別
    > 佐藤Rさん
    さまざまなものが融合していく過程とは、融合する価値のないものと決別する過程でもある。
    そんなコトを思ったりする力のこもった展示でした。
    当時の世界の都だったパリから離れた絶妙の距離感こそが、この時代のウィーンの良さでもあったのでしょう。
    今の東京にその距離感があるや無しか。
    考え始めるとちょっと眠れなくなったりします。
    どうなんでしょう。
    サカキシンイチロウさん / 2009/09/19(Sat) /
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