新宿三丁目で乗り換え移動、前から気になっていたお店でランチ。
アボカドをテーマにしたレストランで、同じような趣向のお店が、この東京には何軒かある。
アボカドだけじゃなくって「癖あり系食材」がテーマのレストランっていうのに、ココロ惹かれるコトがある。
世田谷にはパクチーがテーマのお店があるし昔、中央線の小さな街にタイの青唐辛子をテーマのお店があったりもした。
好き嫌いがハッキリする食材であればあるほど、いとおしさが濃くなっていく。
いつか行かなきゃ!と思うワケです。
で、このお店。
アボカドがメイン素材であると同時にメキシコ料理のお店でもある。
アボカドテーマのほとんどの店がカフェ飯、あるいは創作料理のお店のようになってしまっているのと違う。
メキシコ料理のお店といえば、どちらかと言うとお酒を飲ませる夜型の店が多いのだけど、ココは明るくカフェっぽく、ランチもたのしい。
そう聞いて、ますますいいじゃないのと思う。
伊勢丹本店から歩いて3分くらいでしょうか。
新宿の雑踏からちょっとはなれた気軽な飲食店が最近、続々出揃いはじめているエリア。
1階部分はココ数年、飛ぶ鳥落とす勢いのワインダイニング「マルゴ」があって、この界隈はよくウロウロしているのだけど不思議…、気づかなかった。
生成りの明るいテントが出ていて、大きな窓にズラッと明るいクッションが並んでいるのが背伸びをしながら見あげれば見てとれるのにニッコリします。
階段あがってこんにちは。
そしたら開店時間の前でござった。
出直しましょうか?といったらいえいえ、いいですよ…。
中でお待ちくださいなって。
それでお店に入ってボンヤリします。
キュートなお店。
大きな窓に座り心地のよいベンチソファが造りつけられてて色とりどりのクッションがズラリ無造作に、でもうつくしく並んでる。
まるで、南米の高原リゾートホテルのロビーのような感じ。
ベンチソファに肩を並べる用にして、窓越しの景色をながめるカウンター席があり、その反対側にはバーカウンター。
壁はほとんどピンク色。
オレンジ色や黄色と言った差し色たくさん使われていて、とても明るくカラフルな店。
それにしてもこれほどピンクの面積が大きくなのにうるさくはない。
デザイン処理がしっかり計算されているってコトなんでしょう。
ポップで元気がにじみだす、日本離れしたたのしい色にもてなしされる、これもメキシコ的だよなぁ…、って思ってニッコリ。
厨房の中が動く気配がやってきて、さてさてそろそろランチどき。
ランチタイムはまずジュース。
今日のフレッシュジュースがショットグラスに二口分ほど出される。
体によさげなフレッシュジュース。
今日はグレープフルーツとセロリとトマト。
食物繊維がそのままで、ポッテリとした飲み口で匂いが強烈。
野菜ジュースをより濃厚にしたような匂いがセロリの香りが鼻からグワッと抜ける。
グレープフルーツの酸味と苦味、それにトマトの甘みがほどよきバランスで、ボクには好きな味だった。
セロリが苦手な人には地獄の飲み物なんだろうなぁ…。
ピーマンだとかアスパラガスをジュースにすることもあるんだっていっていたから、野菜が苦手な人には鬼門?(笑)。
でもこうした特徴も差別化するにはいいかもしれない。
葉っぱばかりの小さなサラダがやってくるより気がきいている。
オープンキッチンではないけれど、ガラスひとつで区切られたキッチンの中の作業の姿がみえる。
オカッパ頭っぽい小太りおじさんが料理をせっせと作ってる。
日本の人なんだろうと思うんだけど、雰囲気がメキシカンっぽいのがなんだかちょっとオモシロく、この人が作るメキシコ料理って旨いんだろうなぁ…、って思ったりする。
ランチメニューは10種類くらいかな?
日替わりランチもあるのだけれど、定番でメキシコ料理の定番が何種類もあるのがウレシク、それでボクはファヒータにした。
「細切り」って意味のメキシコ語…、それがファヒータ。
その名の通り、細切りにした野菜や肉がジュウジュウしながら熱い鉄板の上にのってやってくる。
玉ねぎ、パプリカ、ピーマンなどを同じ太さに細切りにして、それに牛肉、それからチキン。
この鉄板で焼くのじゃなくて、フライパンやグリラーの上で焼いたモノを、保温のためにのっけてやってくるのであります。
アメリカのムード満点のメキシコ料理のダイニングレストランに行くと固形燃料で、ずっと鉄板をあっためてくれたりする。
それがキャンドルがわりになってムードをまた盛り上げる。
肉以外にも、エビや白身魚なんかも選べたりする。
牛肉とエビとか、あるいはチキンとビーフ。
好きなようにコンビネーションが作れたりするのがたのしくて、アメリカ時代にはお世話になった。
ココではあらかじめビーフとチキンが盛り合わせられてる。
フレッシュ野菜にトマトの風味で炊いたご飯…、これをトルティアで包んで食べる。
野菜を食べたいって思ったときに、よく利用したものでした。
アメリカの外食で野菜といえばほぼサラダ。
けれど生の野菜ばかりを食べてると体が冷えるし単調になる…、焼いたり炒めた野菜を気軽に食べようと思えば中華料理がメキシコ料理って具合になって、スパイシーでスッキリとした味わいのメキシコ風が好きだった。
さてさてココのファヒータですが、いろんな意味でメキシコ的。
ちょっと貧しい。
痩せた鶏、堅い牛肉、味もシンプル。
これも本格的というコト?(笑)。
コリアンダーとかライムとかメキシコ料理に欠かせぬモノが欠けてて残念。
けれどトルティア…、旨いです。
ハリがあって、歯ごたえたのしくそれで包んで食べると野菜が、存在感をもって口に入ってちらかる。
サルサをのっけて酸味と辛味をたそうとするも、これもちょっと風味にかけてタバスコかけてヒーハーにする。
それにしてもなつかしい…、ナチョでサルサとワカモレつまみ、コロナビールで流し込みそしてメインをこのファヒータでと、週末夜はこの組み合わせでスタートするのが一時期ボクの中でブームになっていた。
明るい太陽、湿気をもたぬ爽やかな暑さにピッタリしたこの料理。
冬にこうして食べるのも、また乙なもの。
紅茶の風味のひとくちケーキを食後にもらって、お腹をほどよくみたして帰る。
お店につながる階段おりる途中に髑髏のディスプレイ…、中南米の人が好んで飾るカラフルに見送られつつランチを終える、気がきいていてちょっとたのしい、オキニイリ。
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