仕事で新宿…、ちょっと時間があってそうだ、パンを食べよう。
テクリと歩いて新宿御苑。
地下鉄の駅の裏側。
一方通行の小さな通りにあるパン屋さん。
「ラ・バゲット」に来る。
名前の通り、バゲットがなかなか旨い。
キリッとしまって、塩の味がキチッときいてる。
乾いて、固くて、味わい深い。
そのバゲットを使ったサンドイッチ。
バターとハムを挟んだいわゆる「ジャンボンブール」がおいしかった記憶があって、それで歩いてやってくる。
ところが…。
おやつどきの時間帯にて、出遅れました。
サンドイッチ類は全部ソールドアウト。
けれどお店の中を満たす焼けた小麦粉の甘い香りに、我慢することあたわずそれでクリームチーズを練りこんだバゲット一本、かわりに買った。
すぐに食べたく、近所の公園。
ブランコだとか象さんの形の滑り台がある、今ではすっかり珍しくなってしまった子供が遊べる公園のベンチに座る…、平日の昼に公園でパンにカメラを向けて撮る髭のおじさんのコトを、良い子はどんなふうに思って見てたんだろう(笑)。
それにしてもおいしいパンです…、顎にガツン!と固さがまずいい。
乾いてやけてて、その分、ひと噛みごとに唾液がでてきて、パンをトロンとなめらかにする…、白かび系のチーズがタップリ、ナッツに胡椒が風味を添える。
焼ける途中でたっぷり出来た粗い気泡の名残の隙間をチーズが満たして、あぁ、ワインだなぁ…、ってしんみり思う。
ナッツが砕けてネットリとしたうま味とコクを吐き出して、胡椒がピリリと香り鮮やか、チーズに甘みを与えてくれる…、こりゃ、ゴチソウだ、オキニイリ。
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パンをたのしくお腹に収めて、お茶でも飲もうと歩いていたらプロント発見。
それも立派なプロントで、「ダイニングバー」をコンセプトに4月1日にできたばかりというではないの。
一階部分には立派なバーカウンターが置かれてて、カウンターの上にはサントリーの角瓶が並べられてる…、サントリー系の会社だから、これもしょうがないんだろうなぁと思いつつも、カフェじゃなくってあまりにもバーの方に振り切った感のあるお店の造り。
どうしたんだろう…、と思って調べてみたらばなるほどココ、同じサントリーの「夜の業態」を得意にしているダイナックがフランチャイジーとして運営している店でした。
しかも一号店というコトで、なんだか新宿三丁目から御苑にかけては動いてる…、って感じがします、オモシロイ。
それにしても…。
もともとダイナックが運営していたお店というのは利益率もよく客単価も上がりやすい業態ばかり…、そこがこんなふうにファストフード的なる業態に触手を伸ばさななくちゃいけなくなった、それほどアルコールに依存した業態っていうのは逆風業態なのかしら…。
サントリーも徐々に。ソフトドリンクと食品を得意の会社にシフトしていくようでもあるし…、お酒の文化が風化してくのはちょっとさみしい、大人なり。
[2回]
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