伊勢丹にちょっと用事があって行き、それも思わってそれでお茶。
デパ地下にある虎屋の茶寮を選んで来ます。
「お茶をする」という言葉の中にはかなり多様な意味がある。
例えば「お茶でもしようか」と誘い合わせてやってきた喫茶店でコーヒーを飲むのも「お茶をする」というコト。
外で打ち合わせをするコトを「お茶してきます」と言ったりもする。
けれど今日、コーヒーでもなく紅茶でもなく正真正銘「お茶」を飲みたくそれで虎屋の「抹茶グラッセ」を選んで飲んだ…、この上もないオキニイリ。
お抹茶をシッカリ点ててから作る飲み物。
大きくかち割った氷をギッシリグラスに入れて、そこに抹茶を注いで冷やす。
だから抹茶の香りがそのまま。
冷たいクセして、口の中でフワッと広がる。
ほどよき渋み。
際立つ旨味。
フックラとした味わいで、泡がフワっと舌を撫でてく。
口の中を全部飲んでも、緑の香りがずっと口の中にある。
ゴクゴク飲むのがもったいなくて、ユックリ味わう。
感心するのが時間をかけてユックリ飲んでも、泡が最後まで壊れないこと。
上等なラッテを飲むとおんなじように泡が最後まで残ってくれる…、手で作るってステキなコトって思ったりした。
気持ちがスッとおだやかになる…、オゴチソウ。
それにしてもこのお店…、ご婦人方の花園みたいな空間で、ボクが一人で入って行くと何度も「お一人様でらっしゃいますか?」と聞かれてしまう(笑)。
誰か女性と待ち合わせかと思って聞いてくるのでしょうネ。
おじさんだって一人で甘味を味わいたくなる…、だから邪魔者扱いしないでネって思いつつ、しずかにニッコリ喉を潤し、お店をそっとあとにする。
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そして夜を軽くすませる…、うどん焼き。
母から食材が送られてきた。
讃岐牛のロースが中に入ってて、それからうどん。
煮込み用の太い麺。
それらを使ってお腹を満たす。
まずは肉を焼きましょう。
ロース肉の中から脂の多い部分をちょっと取り出し、少量の油と一緒によぉく炒める。
脂を油にうつしてコクをひきだしておく。
そこに玉ねぎ。
そして残りの牛肉を入れて砂糖と、日本酒。
それから醤油をくわえてジュウジュウ焼いていく。
小さな鍋で、すき焼きをこじんまりと作っていくような感じ。
ちょっとだけ出汁をくわえてそこに麺。
それからほうれん草をバッサリと入れて、手早くよぉく混ぜあわせ、炒めていくと麺が鍋の中の水気をゴクゴクすこみ、ユックリ飴色になっていく。
牛肉の脂もしっかりはりついて麺の表面がテカテカしてくる…、味をみるとすき焼きの最後の〆のうどんのようなコッテリとした甘みとうま味、脂の風味がなんとも旨い。
焼きうどんをすき焼き味にしたような豪華な味わい、むっちりとした麺の食感に夜のお腹がよろこぶゴチソウ…、お風呂に入ってユックリす。
ところで今週末に出会ったDVDが、おっ!と思うほどの掘り出し物。
「Un-go」って言うフジテレビの深夜枠で2年ほど前に放映されていたアニメなんだけれども、明治時代の文豪、坂口安吾の小説を下敷きにした内容。
しかも舞台を近未来の東京に設定した謎解き探偵物に仕立てているというモノ。
原作をしらなくても十分たのしめ、けれど坂口安吾ワールドを知った上で見ると一層、興味深くストーリーが頭の中に染みこんでくる。
アニメっていうこの世界…、日本人が近世手にした最高の表現手法のひとつなんだなぁと思っておじさん、かなり関心いたします。
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