喫茶店で朝をむかえる…、西新宿の「トップ」にて。
東京に数店お店を構える小さなチェーン店。
昭和風情の「典型的なる喫茶店」で、お店の中を満たす空気から、そこに集まるお客様まで昭和な雰囲気…、つまりかなりアダルトな店。
50を過ぎたボクが一番若造みたいな今日の景色はなかなか壮観(笑)。
豆から仕入れて自家焙煎で、豆の小売もやっている…、よい立地にて喫茶店が生き残るとはこういうコトなのでしょう、コーヒーを売ってるだけじゃ生き残るのはむつかしい。
朝のお腹をみたすためのコレ。
コッドローのサンドイッチ。
Cod=タラ。
Roe=魚の玉子。
つまり、タラコのサンドイッチのコトであります。
こりゃ、珍しい。
しかもコレ。
タラコを一旦蒸したモノを皮を外してポロポロにする。
そこに刻んだ大葉をくわえ、胡椒とマヨネーズであえてペースト状にする。
それをタップリ。
トーストをしたパンで挟んでできあがり。
姿がなんともうつくしい。
このトーストの焼け加減。
こんがり焼けた焼き色と芯までシッカリ熱が入って、パンもカサッと乾いた食感。
焦げた香りが食欲そそる。
レモンをチュッと搾って一口。
サクッと歯切れてパンとタラコのペーストが一気に口で花開く。
中に挟まれたコッドローのペーストがムッチリとろんとなめらかで、なのに噛んで口の中でやってきた瞬間、パラリと魚卵の粒が散らかっていく。
思わず目を閉じ、口の中に前神経を集中させたくなっちゃうゴチソウ。
タラコの香りが口いっぱいにひろがって、思わずウットリ。
生のタラコの生臭さが蒸して使うことでまるで感じることなく、大葉の香りがさわやかですらある。
パンのカサカサ。
タラコのカサカサ。
異なるカサカサが口の中に散らかって、パンのムッチリ、マヨネーズのネットリ感と一緒になって混じりあう。
なんとおいしい。
この絶妙なるレシピを知りたい…、って思うほどにオキニイリ。
コーヒー飲みます。
ここのブレンドコーヒーは酸味控えめ。
昭和の喫茶店にしてはサッパリ、甘みがどっしりした焙煎。
若干コクて、おそらく豆を焦げる寸前まで熱通し旨味を引き出すようにしてるのでありましょう…、かなりハードな大人味。
そこにミルクをポトンと落とすと、苦味がたちまちまろやかになり旨味がフワッと湧き上がる。
それにしてもコーヒーのまわりを飾るさまざまなモノ。
真鍮製のシュガーポット。
ミニチュアみたいな小さなミルクピッチャーに、ロゴを抱いたタンブラー。
どれもキラキラ。
見事に磨き上げられてるのが、いいな!と思う。
ギラギラしているお店は嫌い…、けれどキラキラ、輝いているお店は大好き、ボクもずっとキラキラしたいって思ったりした、目のゴチソウ。
実はコーヒーをどうぞとテーブルに置いた途端にカップが揺れてカップソーサーに、コーヒーがピチャンとこぼれた。
その瞬間、申し訳ありませんでしたと厨房に飛んでかえって、キレイなソーサーを持ってきてススッと交換…、ユックリお過ごしくださいなって。
新たなソーサーにはペーパーナプキンがしかれてて濡れたカップの底を拭って、こぼれたコーヒーが垂れるコトを気にせず飲める配慮をキチンとしてくれた。
こういうところがアリガタイ。
こういうところにボクは惚れてしまうのですネ…、とてもステキなおもてなし。
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