昼を新宿三丁目…、和食にします、広島料理。
朝を広島からきたアンデルセンのエッグベネディクトで優雅にはじめ、広島つながりで昼を酔心…、ここも広島出身の和食のお店であります。
瀬戸内の新鮮な魚を使った料理が自慢の和食の店。
正式名称「安芸路酔心」でありまして、安芸の国のおいしいモノにみちくさしながら心酔わせるたのしい時間…、とそんなお店のコンセプト。
ボクが生まれた松山の海を挟んで反対側の広島で、ずっと昔から有名な店。
この東京にも何軒かある。
新橋の大きなお店では、瀬戸内の贅を尽くした料理で接待、あるいは宴会。
牡蠣におこぜに鯛に穴子と、海の幸には事欠かないのが瀬戸内料理のたのしいところ。
ここのお店は新宿伊勢丹会館の中。
かなり気軽な食堂風の店構え。
特にお昼は御夫人方が買い物途中にフラッとやってくるお店。
今日も見事におばさまたちがズラッと並んで、そこに数名。
仕事途中のオジサンたちが昼食たのしむ…、まるで間借りをしているような神妙な顔をしているところにニッコリ。
ボクもおじさん…、背筋を伸ばしてニコニコしましょう、御婦人方に負けぬよう。
サービスの教育が行き届いているので有名な店。
昔は両家の子女の躾に…、と、娘さんを預ける人がいたほどシッカリ、教育していた。
今もそれは健在で、昼の忙しい時間にあってせわしなさないおっとりとした、けれど素早く確実にサービスをする。
女性スタッフはみんな和服を着こなして、優雅にしかしキビキビと。
いい店だなぁ…、と思います。
季節の料理がいくつかあります。
そろそろ終わりになる牡蠣フライ。
にゅうめんを土鍋で煮込んだ鍋焼きにゅうめんなる料理もあり、そちらにかなりココロ惹かれた。
ツルツルシコシコをたのむ冷たいそうめんも良い。
けれどグツグツ煮込んでぬんめりとした細い乾麺の味わいも独特、なにより喉越しを味わいたいと思いもしたけど、初心貫徹。
ココにくると必ず食べる、お重にします。
小イワシ重。
カタクチイワシの成魚のコトで、大人になっても10センチほどという小さなサイズでだから小イワシ。
瀬戸内でとれる小イワシのほとんどが、乾燥加工されてイリコになっていく。
稚魚はチリメン。
イリコにするには大きすぎるカタクチイワシがそのまま食べる用に市場にでてくるのだけど、本当にそれを食べる習慣は広島独特。
刺身にしたり天ぷらにしたのを食べると、あぁ、広島だって思える名物郷土食。
小さい魚だから下ごしらえをするのが大変。
頭と腸をとって指でしごくようにして中骨をとる。
するとキレイな半身になって、それをたくさん。
お重にするときは全部で30尾分ほどの小イワシ使ってやっと、一人前になるというモノ。
甘辛醤油に漬け込んで、身が飴色。
鱗はキラキラ、青い魚独特の艶っぽさをはなってる。
固めご飯にたっぷりのネギ。
それから刻んだ生姜をのせて、ご飯と一緒にパクリと食べる。
一度に2尾分、4切れほどのイワシが口にやってきて、ネットリムチムチ。
ちょっとイガイガしたような小魚独特の食感、風味が口に広がる。
あぁ、ゴチソウだ。
小さな魚がおいしくて、しかもその繊細で鮮やかな味をそのまま味わう料理にたくさん恵まれた瀬戸内地方を味わうゴチソウ。
しかもこれ、840円というウレシイ価格…、一番手間がかかった料理が一番安い。
申し訳なくもウレシイもてなし。
サイドに控えるはまぐりの汁。
大きく元気で肉厚な、はまぐりの身が自分の殻の中で背伸びをするようにして、ポツンと白濁した水面に口出し息をする仕草…、愛嬌あって、ニッコリします。
大根の浅漬けに、刻んだしば漬け、広島菜…、シャキシャキコリコリクシュクシュと漬物ですら入念に、下ごしらえをされているのにウットリします。
お茶をゴクリで喉を洗って、さてさて仕事に向かいます。
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