お昼に一旦、自宅に戻る…、その途中にてランチをとった。
新宿御苑の中国料理の隠れ名店。
「礼華」という店。
礼華とかいて「ライカ」と読む。
10年近く前にココにできたでしょうか…、開店早々、何度か通ってたちまちオキニイリになった店。
奇をてらわずに、素材の持ち味を活かした中国料理を作る。
特に塩味スープで煮込んだフカヒレが、他に例を見ぬおいしさで、ちょっとハマったモノでした。
ランチはかなりお値打ちで人気があると噂に聞いてた。
けれど長らく機会がなくてそれではじめて。
新宿御苑の大木戸門の近くのエリア。
オールポークのハンバーグで連日行列の「ウィル」であったり、蕎麦のおいしい日本料理の「せお」であったり。
小粒だけれど個性的にて、しかも実力抜群のお店が揃うグルメなエリア。
ただ週末にやってるお店が少なくて、だから平日。
ランチの時間にたまたまココにいるシアワセを、今日は味わう、噛みしめる。
中国料理はひとりより、二人、三人の方がたのしく食べられる。
いくつかの料理をとってわけ合えば、まるでコースで食べてるみたいな楽しみ方ができたりもする。
だから近所で仕事をしている、友人たちに電話をかけて誘うもみんな忙しく、ひとりがいいよとやってくる。
麺や炒飯などの気軽な料理も数多く、しかもどれも魅力的。
ただ、ココの調理人の鍋振り技術は天下一品。
だから料理をしっかり味わいたくて、定食メニューをたのむことにした。
ココの定食。
3つの料理からひとつ選べて、選べる料理は週替わり。
この店のホームページの中にある「スタッフブログ」のページにとぶと、今週の週替わり料理が紹介されてる。
おなじみさんになってくと、ブックマークをかけるページはお店のトップページじゃなくて、スタッフブログになってくる。
あぁ、まもなく上海蟹の季節なんだなぁ…、なんていろんなコトを教えてくれて巡回するのがたのしくなっちゃう。
このやり方は近所の「せお」さんも同じであります、とてもいい。
今週の料理は東京ポークの黒酢のスブタ。
海鮮二種と野菜の塩炒めと、海老チリソースというラインナップと昨日の夜にぼんやりブログをみててわかった。
それが今日、ココにやってくる決め手のひとつもなったのですね。
こうしたウェブの使い方…、勉強になる、オモシロイ。
まずは目当ての黒酢のスブタ。
コッテリとした黒酢の色と、テカテカとしたツヤをまとった一口大の豚の塊。
食べるとフックラ。
黒酢のスブタは大抵豚肉をガリッと水気を無くすまで、ガリガリに揚げて作るのが普通なんだけど、ココのはフックラ。
だから豚のやさしい食感、風味をたのしめご飯のおかずにピッタリとくる。
もうひとつのおかずは海鮮塩炒め。
2種類の海鮮を…、とあるその2種類はホタテとイカ。
ホタテの柱を薄切りにして外はサックリ、中はレアの状態にする。
イカは細かく包丁を入れ、食感華やか、味もシッカリ乗るようにして油に通してチリっとさせる。
白い花が咲いたような見事な様にまずはウットリ。
ヤングコーンにユリの花芽。
シメジがタップリ、秋の風情を感じる一品。
仕事が丁寧でまずうつくしく、しかも塩味ピタッとはまって味もステキにうつくしい。
なによりひとつひとつの素材の食感、見事。
カリカリ、シャキシャキ、プルプル、ムッチリ。
全てが本来あるべき硬さと温度を保って、それがうま味につながっていく。
プロの仕事に感服します。
メインの料理にご飯にスープ、今日の惣菜、それから漬物で一揃え。
今日の惣菜はニラまんじゅう。
包丁で粗く叩いたエビの身と、ほうれん草に刻んだ椎茸。
それを皮でそっと包んで、油で焼いてカリッとさせる。
中はフックラ。
エビのうま味と香りが皮で包まれて、口に入れるまで逃げ出さないのがありがたい。
それにしてもココのスープが驚くほどに旨いのですね。
透き通っててうつくしく、香りたかくてしかも味わい深いに自然なトロミ。
このスープで作った麺は旨いだろうなぁ…、とそう思い、せっかくだからと麺を一品。
たのんで二人で分けることにした。
蒸し鶏と青菜の土鍋入り煮込み麺。
素焼きの鍋でグツグツしながらやってくる。
スープは塩味。
鶏でとった上等で、しかしうま味がシッカリとした濃厚スープ。
その味わいを最大限にたのしんで、というコトなのでしょう。
麺は細くて軽く縮れる。
食感、儚くしかも煮こんでいるからコシはあまりない。
むしろスープをまとわせて、口の中に思う存分ながしこむための、食べることができるストローみたいな存在で、それだけスープに自信があるというコトなのでありましょう。
具材は蒸した鶏のぶつ切り。
皮も筋も全部一緒に放りこみ、だからゼラチン質がタップリ混じってスープにトロミがついてる。
一口すすると、ちょっと味が物足りないか?と思うくらいに上品な味。
何が一体足りないんだろう…、って一生懸命味わって、結局足りないモノはないというコトに、気づいてウットリ。
必要な味、必要なフレーバー、必要なモノが全て揃って口の中にやってくる。
たのんでよかった…、って満足します。
緑の野菜は糸三つ葉。
普通だったらパクチー使ってつくるとこ、強い香りを嫌ったのでしょう。
シャリシャリとした緑の歯ざわり、そしてスキッとさわやかな、香りが鶏の脂をなだめてサッパリ口をととのえる。
お腹を満たしてお店をでたら、なんと行列。
3組ほどの待ちができてた。
待つだけの価値のある店、ある料理…、気持ちの贅沢味わった。
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