サカキノホトンブログディーンアンドデルーカ

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ディーンアンドデルーカ

日本橋の近所で仕事…、それから歩いてディーンアンドデルーカにくる。

丸の内みたいな街にも季節感というのは不思議とあるもので、常緑樹だから木々の姿はあまり変わらぬ…、けれど光と空気は季節によって同じ緑もかなり違って見えるもの。
太陽の日が弱々しくなる寸前の、落ち着きを持った輝きが今の季節の特徴で、切なくなるほど街がしっとり、うつくしい。
カメラの設定をほとんど変えずに写真を撮っても、今日の写真はどこか華やか。
音楽に例えるならフレンチポップスとか、ピチカートファイブのキラキラとした音のような絵になっていく、オモシロイ。

昨日から、夏が最後のあがきをしているような暑さ…、まだまだ冷たい飲み物がおいしく感じる。カウンターで「冷たいコーヒーを飲みたいんです」っていうとお店の人が笑顔で言います。
「アイスドリップもございますし、ラッテもあります。その他には…」と次々おすすめしてくれるので、そうだ、アメリカーノをショートで冷たくしてくださいませなとお願いをする。
冷たいコーヒーと言ってもいろんな種類がある。
昔はイコール、アイスコーヒーだったのに…、食の世界が豊かになるってこうして多様になっていくコト。
人の気持ちや個性も多様であればあるほど豊かな社会って言うことなんだと思ってニッコリ…、今日のボクも個性的（笑）。

フードケースの中に好きなサンドイッチを発見しちゃう…、それで思わず「これも一緒にくださいな」って、注文しました。
お茶を飲みにきたはずなのにサンドイッチをたのむだなんて！　あまりにお店の中の空気が気持ちよっくって、魔が差したってコトにしましょう…、許されてっ！
ツナとゆでたほうれん草をシリアルブレッドで挟んだモノで、フルーツシロップで若干甘く調整されたツナのサラダがしっとりおいしく、固めにゆでたほうれん草のざくざく歯切れる食感もいい。
けれどなによりすばらしいのが、シリアルブレッドのボロボロ、崩れる食感で、これ、トーストしたっておいしくはない。
そのまま食べると口の中の水分を一切合切容赦なく吸い込み口をバサバサ、乾かす粗いスポンジみたいな生地が、サンドイッチになるとおいしい。
挟んだ具材の水気や旨味を味方につけて、どんどんおいしくなってくる。

アメリカーノをそこでゴクリと。
口の中が一気に潤い、焦げた香りが鼻から抜けて、次の一口をおねだりさせる。
ドリップコーヒーに比べて苦味や酸味、香りがずっと持続する、エスプレッソゆずりの風味がこのサンドイッチには相性がいい。
それにしても、カップの中が濁ってみえる。
アイスコーヒーやアイスティーを作るとき、濁らせぬよう温度に手順、状態なんかを一生懸命コントロールしなくちゃいけないって教わったのに、こうして濁っておいしいコーヒーがあるってコトがなんだか痛快。
ギッシリ詰まった小さな氷が、ゆっくり溶けて、ゆっくり味を変えていく。
苦味ではじまり、徐々に甘みが強くなり、最後に酸味で幕をひく。
そろそろ次の仕事に向かっていきましょうかと、気持ちをキリッとひきしめる。

DEAN & DELUCA CAFES 丸の内

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[2回]

2013/09/13 (Fri) 丸の内コア：喫カバ Comment(0)

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