昼を会社の近所のお店、「とんがらし」にてササッとすませる。
夫婦、二人でやってらっしゃる小さなお店。
姿形は立ち食いそば屋。
自動ドアがササッと開くと、客席があり椅子はあるけどカウンター状のテーブルにピークタイムにはおじさんたちがズラッと並んでズルズル、そばやうどんをススッてる。
開店と同時に行列ができるお店で、かなりの人気。
なのだけど、そばやうどんは決しておいしくはない。
どちらも仕入れで、しかも絶望的なほどにコシもなければ蕎麦の風味もないに等しい。
それでもお客様が引きも切らない理由は天ぷら。
なにしろ、食べログでのカテゴリーが「そば・うどん」じゃなくて「天ぷら」になっている。
注文してから揚げてくれる立派な天ぷら。
しかもボリューム満点で、エビに力をいれている。
ただやってるご夫婦二人ともかなりの高齢。
だから体に無理のないようにというコトでしょうか…、開店時間は11時ちょっと前なんだけど天ぷらを揚げる時間は11時半からにさせてくださいって貼り紙でてた。
お店が閉まる時間もどんどん早まっていて、4時くらいにはしまっちゃうこともあるくらい。
昼に仕事が立て込んで、ボクがやってきたのは3時過ぎ。
ここまで昼を我慢した、ご褒美として天丼食べる。
実はココ…、昼のピークには麺類だけでそのサイドとして天ぷらをのっけて食べる食べ方だけで、けれどピークを過ぎると天丼、あるいは天ぷら別添えの麺類を食べることができるのですね。
ミニ天丼のセットにしました。
ミニとは言ってもご飯の量がちょっと控え目程度の大きさ。
ご飯の上にタップリ天ぷら。
中指と薬指をまとめてくるんと丸めたほどの大きさの、エビが6尾。
分厚いシイタケ。
大葉にそれからイカが一本。
デフォルトでは茄子が一本揚がってつくのだけど、それをイカか竹輪の天ぷらに変えてもらうコトができる。
それでイカ。
とてもじゃないけど、「ミニ」な天丼の具の量、クオリティーじゃないのがステキでニッコリなります。
ご飯もホツホツ堅めに炊けてて、タレも甘めでドッシリしてる。
この天丼を目当てにワザワザ、昼を我慢してやってくる人が結構多くて、ボクがやってきたおやつ時にもほぼ満席という状況。
さすがにちょっと時間がかかる。
天ぷらを揚げる係はご主人で、丼にご飯を装いそこに天ぷらをのせる係は奥さんで、そばやうどんも奥さんが作る係という分業体制。
互いに声を掛けあって、「イカがそろそろ揚がります」。
「そばの準備をお願いします」と、その掛け声も夫婦というのに丁寧な言葉づかいでそれが聞いてて気持ちいい。
ミニ天丼に一人前のボリュームたっぷりのかけそばがつき、ひと揃え。
カウンターの上にはわさびや、すった生姜が置かれてて、蕎麦ではあるけど生姜をタップリのせました。
蕎麦の上にはわかめにネギ。
そこに生姜がタップリ混じって、風邪の体をあたためる。
ここの麺のツユはとてもおいしい。
鰹節やさば節などの魚のうま味が前面に押し出されている、濃厚スープ。
軽い酸味と口に広がる芳醇な香りが見事で、ウットリします。
麺はやわらか。
けれどそのやわらか故に、おいしい出汁が口にタップリたぐりよせられ蕎麦の風味も弱いからこそ、出汁の香りが結果、引き立つ。
これはこれでいいんだろうなぁ…。
特にこうして天丼と、一緒に食べると蕎麦の出汁がスープ代わりになっておいしい。
天ぷらは甘辛ダレをタップリ吸い込み、衣がいささかシットリしている。
けれど油切れがいいのと、油自体が新鮮でだからお腹にもたれない。
ご飯の脇にはキュウリのキューちゃん。
これがカリカリサクサクおいしく、天ぷら油をスッキリさせる。
風邪で弱ったお腹にも、すんなりおいしく感じるゴチソウ…、そばはちょっと残しちゃったけどツユは全部きれいに飲み干す。
それで体もポカポカします…、それからちょっと打ち合わせ。
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