神楽坂の坂道の途中にある、韓国料理の南山にて昼。
冷麺がおいしいお店なのであります。
昨日までの涼しさが、すっかり嘘のように今日は朝から暑くって、それで冷たいモノを食べたくなってた。
仕事をしていた場所がたまたま近所でそれでテクテク、坂道登ってココに来ました。
冷麺には平壌式の細くてヌルンと力のない麺を使ったタイプがひとつ。
大根キムチの漬け汁を発酵させたスッキリ酸っぱいスープをメインに麺をはさみでジョキジョキ切って、スプーンですくって食べるとおいしい。
つまり麺料理というより、麺の混じった冷たいスープ料理のような食べ物でボクは好き。
でもって、もうひとつの冷麺が盛岡風の太い麺。
その麺に負けぬドッシリした牛骨スープで食べる、日本の焼肉レストランの〆の冷麺と言えば圧倒的にこっちの方が一般的で、麺が主張し過ぎて拾はあんまり好きじゃない。
なんだけれど、ここの冷麺。
そのあんまり好きじゃない盛岡系の冷麺ながら、なぜだかたまに食べたくなる。
おいしいのです。
本当においしい…、だからこうしてテクテク、坂を登ってまでワンシーズンに一回は必ずやってきて食べる。
さなお店で場所もそんなに良くなくて、けれど昼はいつも混んでる。
注文してから麺をつきだして、茹でて冷水でギュギュッとしめる。
だから少々、待つことになる。
最初にやってくるのはナムルにカクテキ。
モヤシにわらびのナムルの味はシッカリしていて、お腹がグーッとなりはじめ、なによりココのカクテキのコリコリカリカリした食感と、ほどよき発酵具合がステキ。
昔はカクテギが苦手だった。
けれど今では白菜キムチよりずっとカクテキのカリコリ固い食感が好きだったりする…、あぁ、これで生のマッコリ飲んで冷麺待てたらいいだろうなぁ…、って思っていたら、さてやってくる。
白い丼。
中にはタップリ、スープの海とそこにクルンと山なす麺。
明るい黄色でツヤツヤ輝くみずみずしき麺に、茹でた玉子にネギにごま。
スイカが赤い色を添え、うつくしき景色をなしてる、ウットリします。
まずはスープをゴクリとすする。
ドッシリとした肉のうま味が口いっぱいに広がっていく。
生臭さなどまるでなく、鼻から抜ける明るい香ばしさにウットリ。
コンソメスープの上等なのを煮詰めて煮詰めて濃厚にしたような味わい。
そこにほんの少しの酸味が混じって、キムチの辛味もスキッと軽快。
麺を崩してスープをグルンと混ぜあわせていく。
すると底から薄切りにした大根の漬物、それからキュウリの甘酢漬け。
それから茹でた牛すじ肉がフワッと浮いてくる。
それらのうま味がスープにゆっくり混じっていって、肉味スープのうま味に奥行きがついてくるのがオモシロイ。
太い麺、
スベスベツルツル。
すすって口の中に入れるとシコシコしてい歯ごたえがある。
けれどゴムのようではなくって、ほどよく歯切れてムチムチ。
ゆっくり粘って喉の奥へと消えて行くのが寂しくなるほど、ずっと噛んでその歯ざわりをたのしみたくなるステキな食感。
シャキシャキ、薄切り大根の歯ごたえ麺の食感引き立て、キュウリを噛むと、甘酢がジュワッと滲んででてきて、口の中が穏やかになる。
それにしても茹でた牛肉が最初は硬く歯に抵抗して、それがゆっくりほぐれてうま味を吐き出していくそのおいしさにウットリします。
具材は少ない最小限で、つまり麺の食感とスープのうま味を邪魔せず存分に引き立てる。
やっぱりココのコレがボクは盛岡系では一番好きかも。
ランチのセットで何種類かの丼が選べるんだけど、中でもイカの炒めたものをのっけたご飯のビリっと辛くて甘みが後から広がる味わい…、ココの冷麺のスープにピッタリ。
すべてをたのしく堪能し、また来ませんと…、と思って帰る、オキニイリ。
関連ランキング:そば・うどん・麺類(その他) | 飯田橋駅、牛込神楽坂駅、神楽坂駅
[5回]
PR