サカキノホトンブログ野菜のご飯に夜の桃

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野菜のご飯に夜の桃

打ち合わせ。
打ち合わせ。
そして途中にスタバでコーヒー。

アイスアメリカーノがおいしいことったらありゃしない。
ショートカップにエスプレッソをワンショット。
氷タップリ、水少なめで、ちょっと濃いめに作ってもらう、ココ最近のお気に入り。
今日は湿気が昨日ほどは強くなく、カップがダラダラ、汗を流すほどではなかった。
うっすらと汗。
ボクの額にも、うっすらと汗。

ゴクゴク飲んで、しばらくカップをテーブルの上に置いといた。
そしたらみるみる、氷が小さく、痩せてゆく。
思った以上に空気は暑くなっている…、ということなのでしょう。
氷の溶ける速度に教えてもらう夏の厳しさ。
梅雨もあけたといいますし…。

空がまぶしい。
さて、打ち合わせ。

ところで…。

田舎から野菜が届いた。
宅急便の人が、腰が抜けそうに重たいですから…、ってワザワザ部屋まで入ってきて台所の床に置いてくれた段ボール箱。
封を切ったら中にギッシリ、根菜、実野菜、葉野菜と色とりどりが詰まってた。

土の匂いと、日向の香り。

それを使っておかずを作る。

細くてたおやかな八竹と刻んだ厚揚げを使ってまず、煮物。
掘ったばかりの若いタケノコ。
灰汁を吐き出させる必要もなく、そのまま出汁でサクっと煮込んで油を抜いた厚揚げとあわせて最後に醤油をたらして風味をつける。
ただそれだけで、おいしい煮物の出来上がり。
鍋ごとちょっと休ませて、旨味を具材にしみ込ませ、お皿に盛った。

田舎の丸いこんにゃくを、薄切りにして砂糖醤油と赤唐辛子で甘辛に炒め煮。
きんぴら風。
春菊を軽くいためて、じゃことあわせた胡麻よごし。
見ているだけで、体の中から悪い毒が追い出されるよな、やさしい料理。
目にもやさしい、おごちそう。

田舎の練り物。

「簀巻き」ってボクらは呼んでる、昔はわらで魚のすり身をくるんで蒸した。
今ではプラスティックのストロー状の管でくるんで蒸し上げて、そのストローぐるみのまんま出荷をする…、のですね。
まずそれを剥き、切ってそのままたべるのだけど、剥いた名残の細い凸凹、目になつかしい。
プチュンと歯ごたえたくましく、魚の旨味もまたなつかしく、ご飯がすすむ。
それに梅干し。
みそ汁、ご飯。
おだやかな夜のユッタリご飯。

デザートに桃。

もっと若くて固ければ、皮ごと食べる。
軍手をつけた両手の中で転がすようにやさしく揉むと、産毛がみんなキレイにとれて、水で洗って皮ごとカプっと齧って味わう。
皮のやさしい渋みと歯ごたえ。
皮と実の間の酸味とそれから実の甘み…、と三段構えに味が移ろい変わってくのがたのしい食べ方。
けれど今日の桃はしっかり熟してて、皮をこするとペロンと剥ける。
剥けると同時に甘ぁいジュースがほとばしり出てくる、それを無駄にはせぬように、そっと皮むき、クチュっと食べた。

夜がゆっくり、暮れてゆく。

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