田舎から松山揚げが送られてきた。
作り方はほとんど普通の油揚げ…、けれど大きくってフッカリしてて、しかも油抜きまでしてくれている。
これを刻んでグツグツうどんの上にのせると、松山名物の鍋焼きうどんのよき具材。
これそのものが十分おいしく、醤油をかけただけでもおいしいおかずにかわる。
味の含みがとっても良くて、豆の香りが力強い。
それを使って一工夫。
フライパンに甘辛醤油にほんの少しの出汁をくわえて薄くはる。
沸騰させてそこに揚げをのっける。
1、2、3と3つ数えて引き上げて裏を返して1、2、3。
煮こむのでなく、甘辛醤油の味をお揚げの中に吸い込ませるだけ。
それを今度は石渡網の上にのっけて弱火でじっくり。
お揚げの中の水分しっかり蒸発させて、こんがりやいて出来上がり。
表面パリッと、しかも噛むとクシュッと歯ごたえドッシリしてる…、焦げた醤油が香ばしくっておあげで作ったステーキみたいな感じになるのがオモシロイ。
油の風味がやわらかな松山揚げならではの、サッパリとした味合いで、今日のおかずのひとつにしましょ…、とお皿に盛って次の一品。
糸蒟蒻を炒めます。
少々多めの植物油。
それを沸かして水で晒した糸こんにゃくを入れたら蓋してしばらくそのまま。
鍋の中からバチバチ水がはじける音が騒々しくて、それもそのうち収まって、クシュンクシュンと誰かがくしゃみをするような音。
コンニャクの中の水気がしぼりだされるような音。
焦げ付かぬようフライパンを前後に細かく動かして、じっくり熱をくわえていくと急に鍋が軽くなり、カサカサ乾いた音になる。
フタを開けると量がほとんど半分になってしまった糸こんにゃくが。
それを使って、牛肉を炊く。
牛バラ肉を油でいため、玉ねぎ切ってバッサリいれる。
ちょっと甘めのだし汁を入れ、コンニャク加えてクツクツクツクツ、時間をかけて味を煮含めしあげてく。
牛丼の上具のようで、すき焼き風のようにもみえて、出汁でゆがいたおそばを皿にちょっとだけ。
肉そばのようにみえるけど、麺は脇役。
油で炒めて痩せてしまったコンニャクの、無数の穴から出汁のうま味が染みこんで、それがザクザク歯ごたえがよく、こんにゃく麺のように感じる、それが主役の健康料理。
こうすれば、炭水化物の摂取量が少なくてすむ…、そう思ったらなおさらおいしく感じるゴチソウ…、アリガタイ。
野菜を使った料理をいくつか。
白菜をざく切りにして、塩とほんの少しの赤い唐辛子…、それに柚子をくわえて真空パックにしたつけもので、ちょうど食べごろ。
シャキシャキとした食感と、噛むとじんわり甘くなってくこの味わいは冬の味。
それからさぬきのしょうゆ豆…、母が送ってくれたモノ。
そら豆をさぬきのおいしい醤油に漬けただけの食べ物…、ボソボソしててけれど噛めば噛むほどトロンと豆の味がしてくる、素朴でほんわかナツカシイ。
ところでたのしい動画をひとつ…、ポップコーンを作るマシンなのだけど。
ECAL Low-Tech Factory/Oncle Sam from ECAL on Vimeo.
科学実験の道具のようなレトロなマシンで、ポップコーンを一個づつ作れるというのが特徴の役にはたたない…、けれどとてもたのしいガジェット。
ハンドルを手で回すと乾燥コーンが一粒だけ、コトンと中央のくぼみにセットされ、右から塩が自動で少量ふりかけられる。
ロウソクでコーンを熱して、程よいところでスポイトで水を落として刺激を与えるとコーンがはぜてポップコーンになるというモノ…、愉快です。
[6回]
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