昼を近所でランチとします。
ティンフックというお店。
最初は、新宿にでて食事をしようと思った。
ただ、何を食べたい?って、イメージがなかった。
朝が思いの他、充実したモノになったので、それで昼が何?って食べたいものが思い浮かばない。
街に出たらば何か食べたいモノに出会うかもネ…、って。
それでテクテク。
空は青くて眩しくて。
ひなたに出ると日差しが強くて、肌がジリジリ焼けるよう。
けれど一旦、日陰に入ると風が涼しく心地よい。
秋ですなぁ…。
食欲の秋。
なのにボクのお腹は少々、夏バテ気味で食べたいものがわからない。
いつもは食べたいモノがありすぎて、ひとつに選ぶコトができないのだけれど、今日は頭がまるで空っぽ。
食欲のでるモノ。
ちょっと酸っぱく、スパイシーで軽いモノ。
食べてそんなにお腹がたまらず、夜のご飯が待ち遠しくなる。
そんな食べモノを探していたら、見つかりました。
あっけなく。
家から2分。
駅に向かう途中にあるのがこの店で、ベトナム料理の気軽なレストラン。
アジアの料理の中でも一際、やさしい料理。
辛さ控えめ。
甘さと酸味が特徴的で、タイの料理から辛さをひいて、代わりに素材のうま味を足した料理がベトナム料理なんですと。
そういう人もいるくらい。
今日のお腹にはほどく感じる。
夜はお酒をたのしみながらベトナム料理をたのしむお店。
けれどお昼はおどろくほどにお手軽価格で、お腹いっぱいをたのしめる。
何しろほとんどの料理が550円。
それでお腹が十分一杯、満たされる量。
古い雑居ビルの2階にあって、一階にある階段ホールはとてもじゃないけどそこの2階に飲食店があるとは思えぬそっけなさ。
看板はある。
壁にかかった外看板と、ランチタイムの商品書いた黒板メニュー。
最初は黒板メニューがもっと小さく気づかぬ人が多くてガランと暇なコトが多かった。
けれど今では昼はかなりの混雑。
今日も入るとほぼ満席で、最後のテーブルもらってすわる。
にぎやかなること飲食店にステキなコトで、食欲くれるうれしい先味。
目当てのものをまずは食べます。
春巻きソウメンというベトナム南部の家庭料理。
日本の夏のごとき暑さのかの地にあって、食欲やさしくひねり出す、今日のボクのお腹にピッタリした料理。
ソウメンという。
けれど日本のソウメンじゃない。
平打ち麺のフォーをそのまま細くストンとソウメン状にしたような、米粉の麺。
油を使わず仕上げてあるので、サッパリしてて、むしろたよりないほどで。
けれどスルスル。
お腹に向かって一直線に喉かけおりる食感がいい。
茹でて冷たくしめたソウメン。
同じく冷たくシャキッとさせたチキンスープにニュクマム。
それからスイートチリのソースをかけて味とする。
具材はちぎったサニーレタス。
キュウリに揚げたばかりの春巻き。
ベトナム風のライスペーパーがザクザク歯切れる春巻きで、これだけちょっと温かい。
ナッツをくだいたモノがタップリのっかっていて、それがガリゴリ。
ツルンとあまり正体のないベトナムソウメンのなめらかを、引き立て噛んで味わう楽しみに顎から喉がみんなおいしくなっていく。
それからカレー。
実はココのお店を知るきっかけになった料理がこのカレー。
「鳥カレー」というこれまた南ベトナムの家庭料理なんだそう。
油をあまり使わずに煮こんで仕上げる。
鳥を丸ごと煮込んだスープに、野菜の甘みをタップリ移しカレースパイスで味と風味を整える。
サラサラ系で、ヒリヒリするように辛くはないけどスパイシー。
食べるうちにお腹の中があたたかくなり、汗がじんわりにじんででてくる。
薬膳料理のような「効く」感がありがたくって、たまに無性に食べたくなる。
実はコレ。
ランチのメニューに書いてあり、最初、ボクは「島」カレーだと思ってた。
料理の名前に「とり」という字を使う時、大抵それは「鶏」であって「鳥」じゃない。
鳥は生きてる生物としての鳥であって、「鶏が空を飛んでいる」と書かないように、「鳥の唐揚げ」と書かない。
それで、島カレーってどこの島のカレーなんだろう…、ってお店に入って「シマカレー下さい」って注文したら、「トリカレーなんですよ」って。
大笑いしてそれがご縁で仲良くなった。
鳥のドラムとむな肉がどっさり入って、しかもどちらも脂がスパッと落ちていてフックラシットリ、とてもおいしい。
それにじゃがいも、ニンジン、玉ねぎ。
どの具も大きめ、ゴロンゴロンと入ってて鳥と野菜のスープ煮込みのような料理でだからご飯にかけて食べるというよりスープと一緒に鳥や野菜を味わって、ご飯を後から口に運んで食べるというそんな食べ方。
分量以上の満足感があってとってもシアワセになる。
お腹を満たせてありがとう…、ついでに食欲でてきたようで、新宿に出て晩ご飯の買い物をする…、そんな午後。
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