四谷三丁目の交差点…、その角にある尾張屋という店。
尾張と名前にあるように、きしめんがメインのお店というのがこの東京にあってはとても珍しく、最初来るには勇気がいった。
なにしろやる気があるのかないのか、わからないような店でござった。
せっかく大きく立派なサンプルケースがあるのに、中の灯りが薄暗く行灯看板もともらないコトが多かった…、やってるかどうかわからない店。
早じまいだし、大きなのれんがお店の中の様子をすっかり遮断していて、なかなか入る勇気がないところ、気持ちを鼓舞して中に入ったら、なんてことはない、普通の蕎麦屋な感じでなんだかホッとした(笑)。
ボンゴレ風のきしめんだとか、胡麻ダレ使ったぶっかけ風とか、おもしろメニューがたくさんある中、食べてたちまちオキニイリになった料理が味噌煮込み。
取っ手のついた深い鉄鍋…、田舎の民家の囲炉裏の上にぶら下がってそうな鍋にグツグツ煮こまれやってくる。
その表面にはおびただしい量の野菜であります。
白菜、ニンジン、ゴボウに小松菜、ネギにエノキとそれこそドッサリ。
ひっくり返すと底から味出し用の鶏の肉。
細かく刻んだ油揚げがこれまたタップリ…、うどんじゃなくて平打ちきしめんが中からでてくる。味噌の香りが一緒にフワッと、鼻をくすぐり食欲そそる。
きしめんを煮込んで一体どうなるんだろうと、初めて食べたときにはビックリしたんだけれど、きしめんって熱をくわえても伸びてしまうコトがない。
ペロペロ唇撫で回すハリある食感…、ところが噛むとムッチリしてて歯ごたえたのしく、しかもずっとその食感が長持ちしてる。
エビの天ぷら、一本追加してたのむ。
天ぷら衣の油がとろけて、味噌の風味を一層豊かにしてくれて、天ぷら衣も味噌出汁すってとろんとなめらかになっていく。
しばらく出汁を吸い込ませ、出汁に使った麺だけトロンとなったところで引き上げて、ご飯の上に乗っけて食べる。
ここのお店のメニューの中で、これだけご飯がついてくる。
味噌の風味の出汁がおいしくしかも野菜がシャキシャキ、シャクシャク食感たのしくて、特に生の食感残して仕上がる芯の部分の白菜が、みずみずしくて歯ざわりたのしい。
西洋人参の香りもたのしくご飯がすすむ。
体もポカッとあったまり、ゴチソウさまって言う前にまわりを見たら、隣の人が食べてたカツ丼がおいしく見えて、また来なくちゃって思う夜。
それにしても昨日は飲んだ…、それで今日はちぃとばっかり疲れてござる。
こんな夢をみれたらいいなと、動画を一枚。
5 MORE MINUTES - animated short from Tom Yaniv on Vimeo.
絵本がデジタルになるってこんなことを言うのかなぁ…、って思ったりした、よい夢を。[4回]
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