そして夜…、近所のお店でたのしくお腹いっぱいになる。
キッチンたか。
ゴールデン・ウィークが始まる直前。
ここで夜の〆をしようとやってきたらば、早じまい。
今日の食材は売り尽くしました…、って貼り紙があり食べそびれてた。
四ツ谷の名店。
エリーゼから独立をしてお店をはじめたのが去年の9月。
最初はお客様に苦労をしてた。
新しくできるお店は山ほどあって、この店がある場所は特に目立つ場所じゃない。
しかも小さく、広告を派手派手しくうつようなコトもしないで開業させた。
けれど真面目に正直に、一生懸命料理を作って、それで今では立派におなじみさんがついた。
ステキなコトって思って帰った。
それで今日。
オムライスを注文します。
ご飯をジャジャっ、ジャジャっとフライパンで炒める湿った音がしてくる。
お米が焦げる甘い香り。
湿った音が乾き始めるとご飯が焼けた合図になって、それから玉子が焼かれはじめる。
油をなじませたフライパンでこんがり焼けた薄焼き卵でクルンと包んで仕上げる、これが正真正銘、オムライス。
ケチャップトロンとかけて味わう…、オゴチソウ。
中に閉じ込められたケチャップライスは、玉ねぎにハムで作られたとてもシンプルな出来栄えで、具材を食べるのじゃなくお米を食べるためのレシピ。
ピラフだとかチキンライスと違ってこれは、玉子と一緒に味わってはじめておいしく出来上がっている…、贅沢な素材を使って作ればなんでもおいしくなるとは限らないのが、料理の世界のたのしいところ。
それぞれの素材やパーツが自分に与えられた役割を、正しく演じて互いを引き立て一つの料理を作り上げてく、身の程知ったおいしさにウットリします、オキニイリ。
千切りキャベツと一緒にお皿に添えられたポテトサラダが、これまた旨い。
固めに茹でたジャガイモと、やわらかくしたジャガイモを一緒にあわせて、ホツホツとした芋そのものの食感と、クリーミーな砕けた芋の両方の食感たのしく味わえる。
味は塩味、バターとクリーム。
あまり酸味をもたせず仕上げ、他の料理の味がキッチリ強いのを、ポテトサラダでなだめて味わいやさしくさせる。
お腹もたのしく膨れる工夫がありがたい。
それからポークソテーの定食。
一緒にいった友人がたのんだモノで、分けてもらった。
ポークソテーはココの名物のひとつであります。
ココのというか、もともと本家のエリーゼでも、ポークジンジャーとビーフトマトという料理が名物だった。
ところが元祖の方は昨年、改装をして名前もかわり、揚げ物だけのお店になった。
そちらの方が調理の効率があがるからって判断だったようで今では、このお店でしか食べられぬ幻の料理になっちゃった。
バターとジンジャーソースで仕上げるレシピの他に、いろんなバリエーションも積極的に開発してて、例えば今日のはバジルガーリック。
バターの風味とバジル、それからガーリック。
エスカルゴバターのような風味が、鼻においしく食べると切なくなるほど旨い。
程よき厚さの豚肉の、繊維を粗く断ち切ってそれをこんがり焼きあげる。
表面サクリと揚がったように仕上がって、中はフックラ。
シットリしたまま。
噛むとたのしく歯切れて肉汁ジュワリ。
歯茎にテロンとまとわりついて、顎にもおいしい、ご飯も進む。
二人でひとつ、アラカルト。
どうにもこうにも食べてみたい料理があってそれがサーモン。
バターで焼いたムニエル風で、数量限定ってメニューに書いてる。
まだありますか?と聞いたら、ええ!というのでたのむ。
これもこんがり、表面シッカリ焼けていて、中はフックラ。
サーモン独特のモッタリとした粘り気のある食感、見事。
タルタルソースの上に刻んだ柚子の皮。
レモンの苦味や尖った酸味がなくてフワッとさわやかな、柑橘系の香りが鮭の臭みを消して良い工夫。
キャベツをタップリ食べました。
醤油をかけたり、そのまま食べたり。
中でもおいしい食べ方が、豚肉のソースにタップリ浸して食べる、ニンニクバジル風味のキャベツでそれで十分、ご飯のおかずになったりもする。
今日もおいしい。
ただちょっと、ご主人「たかさん」が痩せて見えるのが心配なとこ…、一人で仕切る仕事は体力勝負だから、負けないようにガンバって…、って思ったりした、またこよう。
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