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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
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    性別:
    男性
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    1960/01/26
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    ランチを終えて空をみる。

    85aa79ce.jpeg現在、ビックカメラが新業態を作るべく鋭意努力している元赤坂ベルビーのビルの前から現在、再開発にむけて建物撤収鋭意努力中の元赤坂プリンスホテルをながめる。
    解体工事中であります。
    ホテルビルの上層部分にカバーがかかっているのが見える。
    その部分から解体しているというのだけれど遠くからみてると清掃作業中のように見えるほど、自然な景色。
    もしかしたらまだ解体工事がはじまってないのかも…、って。
    そう思ってじっくりみると、やっぱり背丈が小さくなってるような気もする。

    大成建設が開発した「テコレップシステム」というのが採用されてるらしい。
    既存の建物の最上階の屋根を残して、それを蓋の代わりにする。
    そのすぐ下のフロアーをジャッキで支えながら、ビルを上から解体。
    分解されたパーツはクレーンで保護しながら、ビル内を吊るしておろす。
    つまり、完全な密閉状態で解体できるから、粉塵や部材の飛散を防ぐことができ、騒音や振動も減らせる技術…、なんだそう。
    例えばドバイでニョキニョキ建ってる超高層ビルもいつかは解体しなくちゃいけないときがくる。
    あんなビルを従来式の爆破であったり、外から普通に解体したら環境破壊になったりするから、こうした解体技術がもとめられているのでしょう。
    こうした世界では日本の技術は最先端。
    それにしてもあんな立派なビルをこうして解体し、新しいビルに建て直しても採算がとれるって一体どういうことなんだろう…、って不思議に思う、昼のコト。

    それから夜を勉強かねてガストに来ます…、外食チェーンのお勉強。
    0e4c4c56.jpeg気になるメニューをあれこれ…、サラダにマグロの中落ち丼、パスタにチキングリルをたのんで、みんなで食べては感想を言う。
    茹でたエビと小柱、ズワイのほぐし身がのっかるシーフードサラダにビックリ、ジュレドレッシングがのっかっている。
    それと一緒にマヨネーズ…、ソース状のドレッシングは油をたっぷり使わないと素材にまとわりつかずにお皿に溜まって無駄になってしまう。
    だからジュレでのっければ無駄なく、もれなく口に入ってやってくる。

    fe27aca1.jpeg賢いなぁ…、と思うと同時に、こうした食材が一般家庭向けから生まれて、その実績を背負って外食産業にやってきた。
    昔だったらその逆だったのにもしかしたら今の外食には新たな提案を実験するだけの余裕がないからなのかなぁ…、と思ったりした。
    なやましい。
    茹でたエビはプリッと大きく、小柱プックラ。
    サイゼリアの小エビのサラダもおいしいけれど、これはこれで別のおいしさ。
    悪くないなぁ…、って感心します。

    マグロ丼はまさに回転寿司の素材を食べてる風体。
    かなりたっぷりのわさびを醤油で溶いてかけるも、マグロの脂がきつくって少々のコトで効かなく途中で足りなくなった(笑)。
    この分量でご飯を食べるには心もとなく、結局、チキングリルをおかずにします。
    本当はチキン南蛮を食べたかった。
    ところが注文したらば欠品…、かつてチェーンストアで欠品を起こすというのは、つまり店長の管理能力の無さと恥じるコトだったけど、最近、そんなコトをいってる余裕もない?
    特にガストはその欠品がかなり多くて、心配になる。

    とは言え良い料理ではある。
    鶏肉はおそらくどこの誰ともしれぬ鶏ではありましょうけど、皮がパリッと焼かれて肉はしっとり…、鶏好きさんには物足りないかもしれないけれど、フックラとして癖ない味がボクは結構好きだったりする。

    3189cb2d.jpegそれからパスタ…、茄子とほうれん草のミートソースというのをたのむ。
    これが不思議な料理でビックリ。
    何が不思議かというと麺。
    生パスタなのかどうなのか。
    ムチムチしていて、歯ごたえがありアルデンテじゃない、けれど奥歯においしい食感。
    麺そのものの組成が丈夫でバッサリとした食感が、スパゲティーじゃない別の料理を食べてるような気持ちがしてくる。
    食べはじめると、何度も何度もこれはどんな料理なんだろうと、気になり止めることができなくなるのが不思議。
    コッテリ味のミートソース。
    油をすってネットリとした茄子の甘みと、おどろく程にたっぷりのほうれん草が具だくさんを主張する…、お腹をみたすに十分なたのしい料理と感じてニッコリ。
    オキニイリ。

    それにしてもこうしたお店…、もうすでにレストランというよりも食事も食べることができる多目的スペースのようになってしまっているのね。
    勉強したり、仕事をしたり、あるいはぼんやり、一人でネットに戯れたりと、本来、人と人とが料理を一緒に食べることでシアワセな時間を紡ぎだすためにできていたファミリーレストランの良さって一体どこにあるのか?
    それともそうしたニーズがどこにもなくなったのか?って思ってちょっとシンミリしました、早い夜。
     

    拍手[3回]

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    んん・・・
    サカキシンイチロウさま

    ぐるりねっと時代を想えば、
    まさか貴方がサイゼリアやガストに触れるとは・・・

    ホントごめんね。
    あの頃のホトンブログは、
    帰ってはこないのでしょうか。

    こんな時代だからこそ、
    上質の意味を語ってほしいな、貴方には。

    食べるコトの幸せを。

    (怒らないでネ)
    同世代さん / 2012/11/04(Sun) /
    食べるシアワセ
    > 同世代さん
    時代もそうではありますが、当時のワタクシの立場と今ではあまりに生活の余裕に違いがありすぎて。

    裁判所関係の方々に言わせると、よくもこのような立場で外食などをする余裕がありますね…、なんて逆に叱られたりいたします。

    まさに今の日本の経済状況と同じ状態とでもいいますか。
    なんとか、ちょっとでも上等なお店にいけるようにと、一生懸命、稼げるようにとガンバってもおりますので、なにとぞご容赦を。

    それになにより、私は昔とかわらず「食べることをたのしむシアワセ」を感じています。
    会社がいつなくなってしまうかと心配しながら、にもかかわらず懐具合ばかりが豊かで、高級なモノを食べ、それを生きている証と勘違いしていた当時とは、比べ物にならない、日々、食べることができるということを感謝するシアワセ。

    食べて人を明るい気持ちにしてくれる料理があって、一緒に食卓を囲む人がいてさえくれれば、そこが高級なレストランであろうとファミリーレストランであろうと、なんらかわりなくシアワセである、と。
    そのメッセージが伝わらないのであれば、残念です。
    サカキシンイチロウさん / 2012/11/04(Sun) /
    無題
    本当に仰る通りです。

    が、

    私は「高級な料理や食材が最高」と言いたいわけでは御座いません。

    ただ真っ当な仕事が生きづらい時代を杞憂してしまうのです。

    デフレ時代に耐えられず、
    消えてゆく素晴らしい料理人や素材職人の多いことを御存知ですか?

    <<それになにより、私は昔とかわらず「食べることをたのしむシアワセ」を感じています。
    会社がいつなくなってしまうかと心配しながら、にもかかわらず懐具合ばかりが豊かで、高級なモノを食べ、それを生きている証と勘違いしていた当時とは、比べ物にならない、日々、食べることができるということを感謝するシアワセ>>

    あの素晴らしい御本を出版した頃は、
    サカキさまは☝だったのですか?

    皆、「読んで涙がでたよ」と言ってましたよ。当時。





    同世代さん / 2012/11/04(Sun) /
    切なるお願い
    > 同世代さん
    おっしゃることはわかっています。

    当時、私は自分の稼いだお金のほとんどすべてを「食べること」に費やしていました。
    それが許される立場にあったからです。
    今、あなたがおっしゃるようなお店にいけるほど、私は経済的に恵まれていないのです。
    そういう立場の人間に、あなたは何を求めようというのですか?

    今の日本の外食が大変なところにあることはわかっています。
    私もその業界にいまだ身をおいていますから。
    そして調理人の人たちが苦労していることも知っていますが、かつての環境をすべてなくしてしまった私にできることがあまりにも小さく、その無力感にさいなまれていもします。
    わかっているのに何もできない。
    本来、何かすべき立場で、こうすればいいに違いないと気づきはするけれど、そのことを実現できないワタクシが、毎日どれほど悶々としながら、歯を食いしばっているか。
    ご理解いただき、それでもあの当時の私が、もうこの世の中にいないとお思いにあるのであれば、それで結構。
    このブログをブックマークからお外しいただくことを切にお願い申しあげます。

    相当のことでも挫けぬ私ではありますがいささか辛い。

    「読んで涙が出たよ」とおっしゃって頂いた方々が、今の私に共感していただけないのであれば、偽りのものに涙を流させたあの本は、悪書であると自ら反省せねばなりません。
    サカキシンイチロウさん / 2012/11/04(Sun) /
    横からすみません
    私は、ぐるりねっと時代の事は存じ上げませんが、ここ数年ほぼ日での連載や過去ログ、こちらのブログの記事などでサカキさんの身の回りに変化があった事は知りました。

    でも。
    ほぼ日の連載での、一度でいいから経験してみたいと憧れる素敵なお店のお話も、こちらのブログでの庶民の味方のお店のお話も、私はどちらも楽しく拝見しています。

    どちら側にも、それぞれの良さがあると思いますし、また、上質なお店を良くご存知のサカキさんが、どんなスタイルのお店であれ、良いものは良い、と率直に語ってくださっている姿勢にとても共感と好感が持てるからです。

    私のような新参者だけでなく、コメントを拝見するに、おそらく古くからのご友人もこちらのブログにはいらっしゃるようです。
    過去も現在も関係なく、サカキさんを応援されている方はたくさんいらっしゃると思います。
    どうか、肩を落とされませんよう。

    横から生意気を申し上げまして、すみませんでした。
    Nimamepandaさん / 2012/11/06(Tue) /
    ありがとうございます
    > Nimamepandaさん
    元気が出ます。
    自分としては、昔のままと思って脳天気にやっております。
    昔のままと思わなければ、切なくってしょうがないから。
    それがこうして昔と違うとかつてのことを無理やり思い出さされると、ココロが砕けそうになるんですよね。

    誰もがおそらく抱えているであろう、他の人から触られたくない、やわらかいところ見すごす寛容…、ボクも大切にしたいと改めて思いました。
    サカキシンイチロウさん / 2012/11/06(Tue) /
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