サカキノホトンブログ王ろじ、八竹、ごきげんよう

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王ろじ、八竹、ごきげんよう

パリパリ、カリカリしたものを食べたいなぁ…、って口が言う。
それに、体があったまるものを食べもしたい。
何を食べようと、ちょっと用事もあってそれで新宿ブラブラ。
用事をしてたら時間が思いがけずも遅くなり、間もなく３時。
早くしなくちゃ昼を食べそびれるかもしれないぞ…、と頭をひねってココを選んだ。

「王ろじ」という店。

伊勢丹近くの路地に面したとんかつの店。
ここのカツはサクサクでもフワフワでもなく、ガリっとしててパリパリガリガリ。
顎においしい独特のカツ。
それにココ名物のとん汁は正真正銘熱々で、体が中からあったかくなる。

それでやってくると待ち客。
ちょっと待って中に入るとてんやわんやの大騒ぎ。
年の瀬前で買い物客の立ち寄りが、思いがけずも多かったのでしょう。
ご飯が足りなくなりそうだ…、って下働きのお兄さんたち、ご飯をといてお釜に仕込む。
食器もほとんど使い尽くして一生懸命洗って磨く。
いつもはボンヤリお店の隅で休んでる、おばあちゃんまで後片付けにかり出され一家総出で大騒ぎ。
師走であります、せわしない。
ここのおいしい自家製壺漬け。
パリパリしながらお茶を飲み、料理がやってくるのを待ちます。
そしてこれ。

「とん丼」という昔っからのここの名物。

丼の中に炊きたてご飯。
そこにカレーをタップリのっけて、そこにとんかつ、それからソース。
カツカレーじゃなくあくまでとん丼。
理由はこれはあくまでとんかつを味わう料理で、カレーはそれに付け合わせ。
カレースパイスの風味はかなり強いのだけど、カレーの味はひと味足りない。
コクや旨味が少々弱めで、だからカツと一緒に食べてもカツの味を邪魔しない。
酸味がきいた旨味タップリのソースとあわせてちょうど程よい味になる。
ロースの肉をグルンと巻いて筒状にしてそこにガシっと細かなパン粉をタップリつけて、ガリっと揚げたカツがザクザク、顎においしい。
それにとん汁。
ここのは注文が通る度に玉ねぎ、ベーコン、椎茸、豚の細切れを油と一緒に鍋で炒める。
そこに出汁。
それから味噌で味をととのえ出来上がりという汁というよりスープのような味わいで、フウフウしてもやけどしそうになるほど熱い。
そしてスキッとおいしくて、カレー風味のとんかつライスのこの上もなき良き相棒。

パリパリでもあり、カリカリでもあり、そして熱々でもある初心貫徹的今日の昼。
街はスゴい人出です。

夜は家でほどほどにする。

八竹の寿司。
閉店直前に思い立ってお店に行ったら、「ごめんなさい、これだけしか残ってないんです」。
見せてもらうと、茶巾に穴子のキュウリ巻き。
大阪押し寿司がほんの少々。
どれもボクが食べたいもので、それらを適当に一人前だけ包んでください。
包みは普段使いの質素なものでいいです…、ってそれで作ってもらって持ち帰る。
残り物を引き取っていただいたので…、と値段は格安。
残り物に福来る夜。
ワカメと豆腐の汁を作って、そこに春雨。
最後に天かすを浮かしてコクを出してやり、お供とします。
夜も体があったまる。

本格的に寒い日続く、年の暮れ。
雪降りつもる地域の皆様。
地震がつづく地域の皆様。
今夜はあたたかくしてお休みください…、一夜あければホリデーウィークとなります故に、今日はどうぞユックリと。

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