サカキノホトンブログユメミルヨルノバンゴハン

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ユメミルヨルノバンゴハン

クリスマスの夜。
ローストチキン。

鶏一羽を丸ごとローストしてやろう…、とずっと計画していたのだけど時間足らずでそれは断念。
デパ地下いけばローストチキンがあるだろうと。
けれど残念。
日本のクリスマスは一羽丸ごとではなくて、モモ一本っていう単位がデフォルト。
アメリカサイズのターキー一羽を発見するも、それはあまりに大きすぎそれでクリスマス用の特設売り場で売ってた鶏の切り身のローストを買うことにした。
バジルとガーリックの匂いがおいしい、表面かりっと焼けた鶏。
脂がタップリ滲み出してて、それを使ってお芋のロースト。
ローズマリーをタップリ入れて仕上げたモノどさっと添えて、クリスマスの夜のご馳走とする。
ほどよい感じ。
ワインを抜いて聖なる夜を祝います。

サイドにあれこれ。
中でも今日一番のできが、チーズのサラダ。
水牛ミルクでつくったチーズ、ブッファーラモッツァレラを指で裂く。
繊維が裂けて、その断面が裂いたスルメのようになる。
ナイフで切るよりこっちの方が、味の濃厚さをズッシリ感じる。
ソースやオイルがしっかりからむし。
ガラスの器にルッコラを入れ、そこにチーズ。
オリーブオイルと岩塩と、そして胡椒をガリガリっとやり出来上がりという、とてもシンプル。
けれどチーズの旨味を見事に引き出し、口の中がミルクの風味で一杯になる。
塩のあんばい。
オリーブオイルの香りもさわやか。
ワインをおいしくする料理。
みんなの会話を盛り上げる、食べやすくってたのしい料理とあいなった。

ケーキを一つ。
パティスリアオキさんのところのちょっと小振りのクリスマスケーキ。
シナモン味のクッキーを砕いた生地をベースに、上にチーズのフィリングたっぷり。
パッションフルーツのソースを塗って、ゼリーでそれをやさしくフルンと閉じこめる。
そこにフルーツ。
ブルーベリーとイチゴを飾り、そしてマカロン。
ビターチョコをクルンとひっかき、飾った絵画的なるキレイな表情。
四角い形とクリスマスケーキなのにチーズケーキというのに一目ぼれして今年のケーキはこれとした。

ざくっと崩れてしまいそうで、でもしたたかに頑丈で上を支えて持ちこたえてるビスケット生地の健気な食感。
スッキリとした酸味がおいしい、空気をタップリ含んだまるでムースのようなチーズ風味のケーキの本体。
その大人味に、甘くてとろんとなめらかな小さな頃に食べた駄菓子のような風味が混じってなんだか不思議と懐かしい味。
大人の夢と子供の夢が一つになってやさしく口で溶けて儚く消えていく。
夢見る今日にぴたっとはまる、ステキなケーキ。
それにしてもアオキさんちのマカロンの、ザクッと壊れてジュワッと口の中の温度を上げながら崩落していくこの潔さ。
天下一品…、って思っちゃう。

程よくステキなクリスマス。

ところで今、ネット世界でちょっと話題になってるニュース。
たった300ドルで作ったCG画像を、YouTubeにアップしたらば、５日後にハリウッドから契約話がやってきた。
なんとその契約金が30億、という破格のモノで、今、ちょっとした「YouTube的シンデレラストーリー」って話題になってる。
ロボットが街を侵略する、という単純なストーリーだけど、この臨場感はただ者じゃない。
鉄人28号をモチーフにした、某日本企業のかなりの予算をかけてしまったCMフィルムが恥ずかしく思えるほど見事な出来映え。
感心します、ビックリです。

ネットの世界。
ある日突然、無名の人がこうして有名になってしまえる可能性を秘めた世界と思えばステキな新世界。
ある日突然、無名の人の小さな棘を含んだ声で人の気持ちを壊してしまう、危険な世界と表裏一体なすトコロでもあるというのがちょっとなやましいとこ。
乗り切る術はただ一つ。
いつも明るく元気よく、ゴキゲン気分で前向いて。
夢見るイブの夢のコト。

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