雨の渋谷で、試食の仕事…、地方で回転寿司のお店を経営している人と「天下寿司」という回転寿司のお店に来ます。
先日、はじめてやってきてみてほどよきウマさにビックリしました。
120円均一という値段の中で「旨くて」「上手い」…、ネタの種類をギリギリにまで絞り込み、納得のいくモノしか提供していない。
しゃりが旨くて、だから食べてて満腹感と充実感をジンワリ感じる。
魚を食べる贅沢な寿司…、そんなモノはもっと高級なお店に任せておけばいい。
うちにきたらばシャリを食べ、お腹いっぱいになって帰ってちょうだいな…、ってそんな分かりやすいメッセージ性、だからかいつもお腹いっぱいを目指して人がやってくる。
売り切れごめん。
市場の状態で平気で欠品がでるこの店で、絶対いつも用意されててしかも状態見事なネタが、エビにマグロにそしてイカ。
これだけはいつも立派でよい状態。
エビはぶりっと肉厚で、マグロはひやっと歯切れもたのしい。
甘辛ダレにキチッとつけこみ、ネットリとした食感にした漬けマグロ。
ここの売れ筋ナンバー1というネタで、さすがにおいしい。
今日特別にあった生だこ。
ムチムチとしてツルンと前歯を逃げまわる。
噛みごたえがあり甘くて旨い。
キッチリとしめた鯖は古典的。
江戸前な味で安心出来る。
ただこのお店。
先日きたときも外国人の観光客がかなり多くて、彼等が目当てにやってくるのがサーモンカルパッチョなるニュータイプの寿司。
今日もズラズラ、10個近くが並んで流れしかもそれが次々なくなる。
どんなモノかと食べてみると、サーモンの上にドレッシング和えの千切りレタス、そしてタップリマヨネーズと何を食べてるのかわらなくなる複雑な味。
寿司よ、お前も随分遠くに旅したんだねぇ…、って言いたくなるような味でござった、寿司じゃなくってSushiって感じに置いてけぼりを喰らったみたい。
お勘定をしてお店をでようとしたら「傘などお忘れないですか?」って、シッカリ一言添えてくれる…、看板見ればなるほどココは「廻る寿司レストラン」、いい感じ。
家に帰る途中に今日の〆をする。
志な乃という新宿御苑の近くにある蕎麦とうどんがおいしい店で、一度食べたいとずっと思っていたモノ食べる。
鍋焼き蕎麦。
うどんじゃないのよ、蕎麦をグツグツ煮込んだ料理。
メニューには「鍋焼きうどん(そば)」って書いてあって、かなりの思い切りをもって鍋焼きそばお願いしますってたのんだのです。
お店の人はこのもなげに「鍋そばひとつ」って厨房の中にオーダー通す。
鍋そばって呼び方があるほど、ここでは当たり前のことなんでしょう。
ドキドキしながら、しばらく待ちます。
ココの蕎麦。
もともと太くて、いつも冷たいせいろで食べるのだけれど歯ごたえ確かで、顎が疲れてしまうほど。
だからおそらく煮こんでも、ドロドロ、溶けたりしないだろうなぁ…、と。
信じる気持ちでまってそうしてやってきたコレ。
かなりワクワク、オキニイリ。
土鍋じゃなくて鉄の鍋。
これがなによりおいしく感じる。
グツグツ、最初は沸騰していて土鍋と違って、それもすぐに落ち着いてユックリ冷めて食べやすくなる。
大きなエビの天ぷらが、鍋を横切るようにおかれて目のゴチソウ。
ほうれん草にいんげん豆。
鶏のむな肉、カマボコ、椎茸、それから玉子。
具沢山で柚子の香りがフワッと漂う…、思わずゴクリと喉がなる。
箸を突っ込みグルンと底から持ち上げると、やっぱり蕎麦です。
太めでしかも頑丈な麺。
予想通り、煮こまれているのにへたっていない。
うどんに比べて麺の表面がゴツゴツしててそれが出汁をタップリ吸い上げ、口の中に運んでくれる。
ネットリ、ムッチリ。
噛むと歯ごたえシッカリしてて、しかもトゥルンと粘り気もってとろけてく。
具材もキッチリしています。
シャキッと歯ごたえ残したインゲン、ほうれん草。
野菜の香りが鮮やかで、エビはプリンと。
しかもサクサクした衣が、出汁を吸い込みプルンとなめらかになっていく。
分厚いどんこ椎茸は、かみ切ることも出来ないほどに力強くて繊維がうまい。
玉子の黄身の具合も完璧。
トロンと流れだしてきながら、熱々の出汁で熱がはいってく。
なんといっても出汁がうまくて、惚れ惚れします。
昆布のうま味が味の基本で、だからドッシリ、あとをひく味。
醤油は最小限の風味付けのため、だからスッキリ透き通ってて、蕎麦の香りがひきたつ仕上がり、飲み始めるとやめられぬなんておいしい、オキニイリ。
はじめて食べて、たちまち虜。
「鍋焼き世界」があるとするなら、ボクにとってココのコレって文句なしの最高峰…、次はうどんでためしてみよう、また来よう!
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