ひさびさ、まい泉…、表参道の路地裏にある本店にくる。
定期的に来て、ベンチマークするお店のひとつであります。
オキニイリ。
一人でくると大抵に座るカウンター席がほぼ満席。
今日もにぎやか。
メインのダイニングルームの手前のテーブルもらい、座って奥をながめてみると、おじぃさまたちばかりのグループの宴会がはじまるところ。
30人ほどの集いでしょうか。
みんなにぎやか。
乾杯の音頭と共に一斉におしゃべりはじまり次々、料理が運ばれていく。
お年寄りだから揚げ物は…、というような心配は無用なんでしょう。
宴会客のみならず、お昼間なんかもお年寄りがとんかつを食べにお店にやってくる。
たまの外食だから贅沢なモノ。
家で作らぬ料理を食べよう。
天ぷらだったり豚カツだったりは、お年寄りにもたのしいゴチソウというコトなのでありましょう。
それにこの店…、植物油を使って体にやさしい調理法でという店でもある。
だからお年寄りにもいいのでしょう…、大根おろしのおかかまぶしと温かいお茶に塗りの箸、料理がやってくるまでのテーブルの上を撮ると、上等な日本料理のお店のような景色になるのもなんだかステキで背筋が伸びる。
そしていつもたのむ料理。
若葉膳という定食で、蕎麦に寿司、それに揚げ物が付くオモシロサ。
はじめてたのんだときには、本当にこの組み合わせってありなんだろうか?ってちょっと心配。
とんかつと寿司。
とんかつと蕎麦という組み合わせをなかなかイメージできなくて。
ところがこれが実際食べるとなかなかたのしい。
そもそも「寿司と蕎麦」の組み合わせというのは、気軽にお腹いっぱいになるよき組み合わせ。
もしとんかつを同じ揚げ物の「てんぷら」と置き換えるなら、天ぷらと蕎麦、天ぷらと寿司はそれぞれの贅沢感を高めるこれまたよき組み合わせ。
その天ぷらをカツに変えればこの定食になるというワケ。
ここで例えばパン粉をギッシリ貼り付けて、動物脂をくわえた油でガッシリ揚げたドッシリカツを合わせようとするとおそらく失敗作。
蕎麦や寿司の繊細を、台無しにしてしまうんだろうと思うのだけど、ココのカツはさっぱり繊細。
パン粉もサクサク、口の中を転がるようなさわやかさ。
とんかつという料理は「洋食と日本料理の間を揺れる」料理であって、これは究極日本料理寄りのとんかつ…、だからいいんだろうと思うのですネ、それで好き。
サイドの料理もしっかりしてます。
寿司は5貫握りに巻物…、マグロの赤身に中トロに鯛、甘エビ、イクラと華やかな味わいのネタが揃ってシャリの酸味はほのか。
鉄火はわさびがキリッときいて、海苔の風味もしっかり上等。
蕎麦のつけ汁はあったかでネギと鶏肉がタップリまじる…、鶏の脂がキラッと表面に光ってそれが味わい深く、ツルツルとした蕎麦の食感、ネギのシャキシャキ、食感豊か。
季節の小鉢は厚揚げでした…、今の季節は季節感を出しづらいのか、苦肉の策を感じてちょっとニッコリ、それもよし。
そしておそらくコレが主役の揚げ物は、ヒレかつ、それからしいたけのカツ。
どちらもシットリ、歯ごたえやさしくパン粉のサクサクした食感を際立たせるよき相性でヒレも肉々しさを感じさせないやさしい味わい…、この定食にピッタリ味でなるほど、なるほど。
ソースが2種類。
一種類はまい泉の弁当に付く甘くてトロンとしたソース…、もう一種類はサラッとしていてスパイシーな辛口ソースでそれをかけると、パン粉の衣がなおさらさっぱりとして、洋食というよりハイカラ和食のようになってく。
愛想のいい従業員さんの笑顔と気付きのあるサービスと、自分を大事にもてなす店に大切なモノがキチンと揃っているのもステキ…、また来よう!
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