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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
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    性別:
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    1960/01/26
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    今日も九段下の三希房。先週にも今年最初の忘年会でこの店にきて、今日は今年二回目の忘年会でココにくる。



    先週の忘年会は仲間内の気軽なそれで、だから鍋で気軽に行う。
    今日は会社のちょっと気合の入った会食…、それで少々、根の張るコースをたのんで食べる。とはいえそれでも5000円もしないコースなのですけれど、コストパフォーマンス抜群の贅沢コース。ワクワクしながらやってくる。
    まずは前菜…、トリッパの四川風に醤油漬けの甘エビ、それからクラゲと4点盛りの前菜の3つは同じ。
    けれどさすがに贅沢コース…、アワビがついてる。油と大葉に生姜で作ったタレをそえ、それがちょっとジェノベーゼソースのようでウットリ。クニュクニュとした蒸したアワビの食感にウットリします。

    それに続いてフカヒレスープ。



    ほどよきサイズの深いボウルの蓋をとると、中にはフカヒレ。薄くはあるけど一枚ペロリとスープの上を浮かんでる。
    箸でつまんでその下みると、鶏手羽、それから黄金色した白菜ギッシリ。
    白菜をめくるとナツメやキヌガサタケやら、アキレス腱に干貝柱、干したあさりの紐などなどがゴロリゴロリと転がりでてくる。
    蒸し器でじっくり時間をかけてコトコト作ったスープなんでしょう…、濁り一つなく透き通っていて黄金色に輝いている。うま味もドッシリ。体の隅々にしみこんでひとつひとつの細胞を揺り動かすような見事な味わい。
    中国料理の上湯って、フランス料理のとても上等はコンソメスープに似た濃密さ。



    そしてここの名物料理…、パリパリ鶏と高菜の揚げ物。
    よく太った鶏を一羽、まるごと蒸して皮だけパリッと揚げ焼きをしたものに、高菜の漬物を油で揚げたものをそえ、一緒に食べるという趣向。
    ふっくらとした鶏の肉には仄かな塩味。
    皮がパリッと香ばしく、肉はジューシー、揚げた高菜は軽い渋味とやさしい酸味。
    ハーブのような香りが漂い、鶏のうま味や風味をおいしくしてくれる。
    中華料理のステキなところ…、大皿で来て自然とみんなが分け合うようになるところ。それに手づかみして食べても決して無作法じゃないところ。



    それから料理をいくつかつつく。
    拍子木に切った山芋を豚肉で巻き揚げたモノ。きのこの黄ニラ、ズッキーニと一緒にオイスターソースで仕上げた料理で、噛むとサクッと肉が歯切れてシャキッと山芋…、噛んでるうちにどんどんトロミがやって来るという、その食感の変化がたのしいオゴチソウ。
    それからオマールエビを手づかみしつつ貪りついて、会話を忘れてみんなで笑う。
    白身魚を赤唐辛子と油で煮込んだ料理をはさみ、〆に麻婆豆腐をもらう。



    ココのランチはこの麻婆豆腐を求めて連日、行列ができる名物で、辛い、しかも舌がしびれる四川風。
    昼のそれより夜は一層痺れが強く、一口食べて、みんなヒーヒー。
    ご飯をもらって麻婆丼のようにして食べるんだけど、頭の天辺から汗が吹き出てこりゃたまらん…、と口々にいう。
    なのに不思議と手が止まらない。辛いというのがわかっているのに、口がほしいとおねだりするからしょうがない。
    食べてるうちに舌がなれ、痺れと辛みの中にもうま味があることを分かり始めるとハマってしまう。
    汗をかきかき食べたあと、冷たい水をのむとトロリと舌をやさしく撫で回し、甘さすらをも感じる不思議に、よき忘年会とみんなでニコリ。
    来年もよい一年でありますようにと、いいつつ別れる、また会おう。


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