サカキノホトンブログマジカル焼きそば「アペタイト」

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マジカル焼きそば「アペタイト」

面白い焼きそば屋さんがあるみたいですよ…、と誘われて板橋。
「あぺたいと」という店で、高島平に本店がある。

結構、雑誌やテレビに取り上げられている店みたいで、確かに何かでみたことがある。
会社から一番近くにある板橋店。
地図をたよりに歩くも、迷う。
１０分ほども近所をさまよい、結局、絶対こっちじゃないようなぁ…、と思う方に歩いていってそれで見つける。
商店街のはずれのはずれ。
飲食店の立地としては絶望的の一歩手前のような場所。

ガラガラっと引き戸を引いて中に入ると、ピークタイムをはるかに過ぎた時間だから…、でありましょうか。
客はボクらだけ。
こりゃ大丈夫かよ…、ってちょっと心配しながらたのむ。
ランチセットに餃子をつけて、と注文するとそれを合図に鉄板の上のダクトがゴォォォッと唸りを上げて回り始めます。
すんごい迫力。

まずは餃子とご飯とスープ。
焼きそばメインのセットでありつつ、ご飯がつくというのがちょっと関西的。
焼きそばよりも餃子が先にやってくる…、というのもこれまたおもしろく、それだけ時間をかけてしっかり作ってるってコトなんでしょう。
厨房の中からジャジャっ、ジャジャっと麺から水気が搾り出される音がする。
カシャカシャ、コテが鉄板の上をこする音。
かなり頻繁に何かがひっくりかえる気配がしてて、けれどソースの匂いがまだしてこない。
餃子をつまみにご飯を食べます。
ちょっと固めのご飯がおいしく、餃子もカリッと皮香ばしく甘めのアンがジュワッと肉汁吐き出してくる。
突然、バチバチ、何かがはぜる音がしてソースの香りが漂ってくる。
多分もやしが投入されて、ソースで仕上げ…、ということだったのでありましょう。
堂々とした山盛り焼きそば、登場す。

細切り豚肉ともやしを具にした、何の変哲もないソース焼きそば。
けれど、しみじみため息つくほど良くできた、見事な一品。
食べる間中、ずっと感心しながら味わいました。
まず麺がとてもおいしい。
じっくり時間をかけて焼き上げられて、だから小麦の旨みと甘みがギュギュッと中に凝縮された、歯ごたえたのしい見事な麺。
ソースの味は最小限で、ちょっと物足りないくらい。
けれどその味のたよりなさを補ってなお、余りあるほどの麺の旨みに「焼きそばって小麦粉料理なんだよなぁ」って、再認識させられるほど。
その一方でシャキシャキとしたモヤシの食感、驚くほどで、モヤシ炒めとしても上出来。
なによりスゴイ！と思ったのが、どこを食べても同じようなモヤシとそばのバランス分が口の中に入ってくるコト。
分量的には麺が７割でモヤシ３割。
けれど口が感じる存在感は麺とモヤシがちょうど同量…、って感じのバランス。
それが食べはじめから最後まで、不思議なくらいずっと同じく続いてく。
焼き方？、盛り方？、あるいは麺の長さや仕上げ方。
多分、誰にも明かせぬノウハウと経験があってこうした不思議ができたんでしょう。
脱帽します、完敗です。

おなかを満たしてお店を出る頃。
なんと他に３組の客。
みんな焼きそばほお張りながら、ニコニコしている…、いい店一軒、発見す。

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2010/01/27 (Wed) 東京の他エリアのレストラン Comment(0)

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