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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    プロフィール
    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    夜、銀座のキャンドル

    candle.jpgこのお店。
    来るたび、どう表現すればいいのだろう?って、思って悩む。
    昼に来ると、ハンバーグのようなグリル料理や、ビーフシチューやグラタンなんかでお腹いっぱいをたのしむお客様で一杯になる。
    夜に来ると、ワインやビールをたのしみながら料理をつまむ人。
    あるいはちょっと気取ってディナーをと、けれどその人たちが食べているのはグラタン、ピラフにハンバーグにピザ。
    七面倒くさい料理なんてまるでない、だから洋食レストランって言う人もいる。
    けれど多分。
    ボクにとっては「大人のためのファミリーレストラン」みたいなお店。
    いろんな目的。
    いろんな期待。
    いろんなたのしみを求めてやってくるいろんな人に、それぞれ独自の使い勝手を提供してくれるとても便利で気軽なお店。

    f6df51b8.jpeg今日も満席。
    女性同士のグループもあり、デートのカップル、そしてボクたち、おじさんたちのグループといろんな人が来て入るけど共通項はみんなが大人。
    いたずらに騒ぐ人なく、かといって気難しい顔もどこにもなくてみんなニコニコ。
    お店の人もニコニコ、キビキビ。

    ピルスナーのグラスに注いだ生ビールを、もってきながら一言添える。
    「泡がやわらかいうちにお召し上がり下さいね」。
    うわぁ、なんてステキな一言だろう。
    グラスの中をみてみれば、ほんとにやわらか。
    まるで白いベルベットのようなポッテリとした泡でタップリ満たされた、おいしそうな生ビール。
    なるべく早く…。
    でも、ゴクゴク一気に飲むんじゃなくて、やさしくそっと味わうように飲んでください…、ってステキにおいしいメッセージ。

    お酒のお供の最初がこれ。

    a32179a6.jpegフライドクレソン。
    新鮮で丈夫で頑丈なクレソンを、油でサッと揚げたモノ。
    塩と鶏の脂をササっとドレスした、揚げているのになお色鮮やかな熱々サラダ…、のような一品。
    噛むとクシャっと前歯で潰れて、甘い脂の風味を吐き出す。
    香りは青く若々しくて、最後にシカっとクレソン独特のほろ苦い味わい残す。
    お腹がビックリ。
    胃の入り口が開くよう。
    パセリであったり、セロリの葉っぱやこうしたクレソン。
    香りの強いハーブ野菜を油で揚げると不思議なほどにおいしくなってくれるのだけど、パリっとサクっと揚げ仕上げるのはむつかしい。
    プロの仕業…、ってため息をつく。

    1950年の海老グラタン、って名前のついた、つまり昔ながらのレシピのグラタン。

    a0ee25c4.jpegトロンとムッチリ。
    ネットリとしたベシャメルソースがとても濃厚。
    チーズの風味がドッシリとした、たしかに昔、ボクが生まれて初めて食べたグラタンの味。

    松山三越。
    最上階の特別食堂で、母がフォークで器用に食べる平たい楕円のお皿の中身。
    物欲しそうにじっと見てたら、食べてみるかい…、と。
    うん、って頷くボクに一言。
    ちょっと変な匂いがするかもしれないけれど、それがチーズの匂いだからネ…、ってそういいながら一口分をフォークにのせて、フウフウ冷まして、ボクに手渡す。
    子供の口にはちょっと渋くて、たしかに変な匂いがしたけど、その濃厚で口の隅々にまで行き渡るようなドッシリとした旨味にビックリ。
    もう一口…、ってフォークを差し出すボクをみながら、あんたって、本当にオマせな子供ネ、って、あきれるように、でもうれしげにもう一口分をすくってくれた。
    ああ、なつかしい。
    そのときの味。

    なつかしついでにナポリタン。

    814be806.jpeg細くてちょっと芯をのこしたスパゲッティが今風ではある。
    けれどピーマン、タマネギそれからソーセージ。
    具材は昔のまんまの喫茶店風。
    甘いケチャップ味の味付けも、やっぱり昔の喫茶店風。
    それがおいしい。
    緑の筒に入った雪印の粉チーズ。
    それにタバスコ。
    親の敵のごとくばしゃばしゃ、パッパカかけて濃厚味をより濃厚にしてズルズル啜る。
    音を立てずにクルっとすべきはイタリアパスタ。
    こうした日本の、日本生まれのスパゲッティはズルズルモグモグ、するのがおいしい。
    不思議なほどにお酒が旨い。
    おもしろい。

    ここの名物のひとつがこれ。

    a6e28822.jpegフライドチキンのチキンバスケット。
    ここのフライドチキンはパン粉がついてる。
    ケンタッキーフライドチキン的なるフライドチキンや、あるいは鶏の唐揚げのような調理法とはまるで違う。
    しっかり鶏に味付けをして、あらかじめ蒸してフックラしたものにパン粉をはたいて油で揚げて、それを再びオーブンで焼く。
    だから中はフンワカ、シットリ。
    パン粉もカサカサ、余分な油がほとんど落ちて、サッパリとした不思議な食感。
    手づかみしても手が汚れない。
    なのに油の旨味を感じ、しかも揚がったパン粉の香ばしさもある。
    不思議、不思議、毎回食べて確かめたくなるオリジナル。

    話もはずみ、お店を出るときレジでお店のスタッフさんに「ナポリタンの味付けが薄かったですか?」ってそっと聞かれる。
    そんなことはなかったですよ…、って答えると、ナポリタンにクレソンをのっけて食べてらっしゃったから、もしかしたら味が足りなかったのかなぁって思って、とそうニッコリとする。
    ここの店。
    訓練された接客用語がある訳でなく、ものすごくいいサービスを受けたって実感があるわけでなく。
    でもこうして、お客様のことを観察をしてほんとに満足しているか、心配りをしてくれる気のいい人に接客されてる。
    その実感が、とても幸せ。
    いいお店。

    食後のコーヒー飲みたいねぇ…、とテクっと歩いてクリスピークリームにやってくる。

    kurikuri.jpgコーヒー飲むなら、別にくりスピークリームまでやってこなくてもいいものを、でもこの時間でも行列ができてるのかなぁ、…、って思ってそれでテクテク。
    さすがに10時ちょっと前という時間。
    行列もなく、すんなり入店。
    甘い香りにまだ満たされてるショーケースの中にはズラリとドーナッツ。
    コーヒーをおいしく飲むにはやっぱりドーナツでしょう…、と訳の分かんない理由をつけて、シナモンアップルを一個買う。
    塩味のきいたサックリとした噛み心地のある軽い生地。
    中にタップリ、リンゴのフィリング。
    パウダーシュガーにシナモンパウダー。
    シナモン味の料理をこうして作らせると、アメリカ人の右に出るモノはなかなかいない。
    しかもアップルパイに代表される、リンゴスイーツはアメリカ人のお家芸。
    名人級の味わいあまりに魅惑的にて、こんな時間に完食したら負けだよねぇ…、って思いながらも手がとまらない。

    一口食べては、コーヒーを飲み、そのコーヒーの苦みに口が負けそうになる、その直前にドーナツ齧る…、の繰り返し。
    これがなければお医者様にも叱られまいに。
    明日も元気でまいりましょう。

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    うわぁ~
    フライドクレソン!初めて見ました、とってもおいしそうだ~。
    私は昨日オリガミでパーコー麺、ナシゴレン、パンケーキ、そして
    チキンバスケット食べました。
    ハレクラニのHWAKもそうでしたが、オリガミも細かいパン粉付で、
    サカキさんと同じくケンタッキーとかと違うよね~って話をしながら食べてました。
    昨日の「男子ごはん」でジューシーって言葉が出てきて、その意味を知りたがってたコドモに、
    ほら、この鶏がジューシーだよってタイミングよく教えてあげられました。
    あーたさん / 2009/08/18(Tue) /
    ジューシー
    > あーたさん
    ジューシーな料理ってどんな料理か?って、みんなで討論していたとき。
    よだれを必要としないくらい、口が楽させてくれる料理だよね…、って。
    それで一堂、納得してしまったことがあります。
    日本の料理は口が甘やかされる料理が多いなぁ、なんて思ったりもいたしますね。

    オリガミのチキンバスケット。
    チキン以外のお芋さんやパンまでおいしい、あれこそご馳走ですね。
    サカキシンイチロウさん / 2009/08/18(Tue) /
    アップルパイとコーヒー(+ a bit xtra)
    ふむぅ。これはますます麹町のタベルナさんへお邪魔してみなば。
    あのチキンバスケット、フツーにみえて凝ってるんですね。

    自由が丘のお店は、銀座よりもさらに気軽な感じでした。
    白熱灯とハードウッドとお揃い色のテーブルと椅子、カウンター越しに
    キッチンがのぞく、という内装で、
    天井から下がるオブジェのような、『11匹のねことあほうどり』の気球のような、
    物体のそこだけが自由が丘風。
    オーダーを取ってくれたお兄さんが、伝票ではなく自分メモ帳に
    一生懸命書き込んでいるのがほほえましくて
    一つ一つのテーブルを覚えようとしてくれてるんだな、って嬉しかったです。

    アップルパイアラモードを思いついたのもアメリカ人ではないでしょうか。
    どうしてこんなヤバイモノを!って愛憎半ばです。
    ディナーでぷっくりのお腹に、熱々のアップルパイアラモードを
    苦いコーヒーで流し込むあの自暴的なこと…!
    カラメルソースもかけちゃったりして。
    たばきちさん / 2009/08/19(Wed) /
    ここもタベルナも
    > たばきちさん
    キャンドルもタベルナもどちらもよく似た大人のためのたのしいお店。
    キャンドルはワインが似合い、タベルナはビールが似合うような気がします。
    それからタベルナはガッツリ系。
    だからボクにはタベルナの方が向いているかもしれません(笑)。

    アメリカ人。
    メタボ系ごちそうを作らせたら世界一ですよね。
    アップルパイアラモード。
    ああ、食べたい。
    サカキシンイチロウさん / 2009/08/19(Wed) /
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