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2024/11/23 (Sat)
盛岡生まれのぴょんぴょん舎の昼
富山からたのしい仲間がやってきて、東京の繁盛店をみてまわりましょう…と、たのしい祝日。
まずは銀座の冷麺の店。
ぴょんぴょん舎 GINZA UNAという店で、盛岡冷麺発祥の店…、って言われることがある老舗。
そこの東京における二号店。
韓国冷麺とはまるで違った進化を遂げた、盛岡冷麺。
太くてモッチリとした麺に、甘みを帯びた濃厚動物系のスープをあわせた日本の焼肉屋さんの冷麺といえば、韓国風じゃなくてこの盛岡風がデフォルトになってしまった。
日本人好みの要素をキチンともっていたから。
そのオリジナルをたしかめに来る。
有楽町の駅近く。
クセのある飲食店がテナントとして揃うキレイなビルの、上層階の景色見事なフロアーにある。
予約したときの受け答えも的を射てて気持ちよく、くるのが楽しみだった店。
11階建てのビルのエレベーターに乗り、最上階の11階で降りると太陽の光降り注ぐ明るい店内。
入り口の真ん前にはガラス張りのオープンキッチン。
そのモダンなしつらえと、お店のそこかしこに飾られたイーハトーブ風の小物や意匠が宮沢賢治的岩手県の雰囲気つくるたのしいバランス。
ランチのメインは盛岡冷麺。
透き通ったクリアなスープ。
ちょっとトロンととろみがついてて、スープが麺によりしがみつく。
牛肉の脂の甘さ。
発酵させた野菜が発するやさしい酸味。
モッチリとした太い麺の歯ごたえ絶妙。
日本の他の街では「焼肉の〆」でしかない冷麺を、盛岡の街の人たちはあくまで食事の「メイン」として愛おしむ。
それだけの価値があるから冷麺を目的にお客様がやってくる。
ただこれだけでお客様のお腹だけじゃなく、気持ちまでもを満たしてあげようと、一生懸命作り手が試行錯誤した結果でもある。
価値ある一品。
納得しながら、堪能す。
好みの辛さで召し上がれ…、という心配りなのでしょう。
キムチが別に添えられてくる。
全部入れればかなり辛めで楽しむことができるという。
最初に辛味を入れずに、牛骨スープの旨味をたのしみ、徐々にキムチを投入し、赤らんだキムチの周りだけをズズっとすすって辛味をたのしむような、そんな自由がなかなかたのしいアイディアでしょう。
全部いれても決してヒーハー、しない程度の辛さというのが「銀座風」かな?
辛モノ好きにはいささかちょっと物足りないのが、ちと残念。
まぁ、しょうがない。
これは辛さじゃなくて、旨味を味わう料理なのでありましょうから。
この冷麺に、ビビンバだったりカルビだったり、あるいは石焼ご飯をつけたりすることができるようにもなっていて、例えばチヂミ。
太い白ネギを時間をかけて、粉と一緒に鉄板で焼く。
ネギの芯がトロトロになり、甘いのなんの。
チヂミと言えば、ニラやネギの旨味を味わう料理でもあり、そういう意味ではこれも正しいチヂミであろうと思いはする。
けれどネギの容赦ない程の甘みを引き出すこの料理。
韓国風ではなくて日本風。
カルビも日本の焼肉風。
単品でためしたスンドブチゲもやっぱりどこか、日本の料理の味がする。
韓国生まれの韓国料理ではない料理。
日本が産んだ、韓国風の日本料理の最高峰の一つがココの料理なのかなぁ…、って、そんなことを思ったりした。
ちなみにこの日記のカテゴリーを、アジアの料理にしようか、それとも日本の料理とするべきか、かなり悩んで、やっぱりこれは日本の料理とするべきだろう…、ってそう考えた。
アジアの中の日本の岩手。
その盛岡の郷土料理である以上、日本の料理とするのがやっぱり居心地がよい。
それでもかなり、お気に入り。
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2009/07/20 (Mon)
日記 : 日本の料理
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