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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    レストランMという店。

    m.jpg鉄板焼きの高級レストラン「うかい亭」で調理長を勤められていたという人が独立して作ったお店。
    牛込柳町という、そうそう、お肉がおいしいイタリアンレストラン「カルネヤ」の近所にできた、小さなお店。

    マンションのビル。
    外から見るとどこに入り口があるんだろう…、っていうほど控え目。
    背中をかがめ、お辞儀する格好でないとくぐれない、茶室のにじり口みたいなしつらえのドアを入ると、ストンと抜けた開放的なワンホール。
    カウンターにテーブル席。
    真っ直ぐ伸びるカウンターの中には厨房。
    カジュアルにTシャツを着たご主人に、いらっしゃいませと声かけられて、椅子に座ると目の前で料理ができるところが見える。

    すし屋のような臨場感。
    作り手と食べ手の距離が短いということ。
    ただそれだけで、おいしく感じる。
    人の気持ちとは不思議なモノで、おなかが途端にグーッとなる。

    さて、ランチ。

    まずは前菜がやってきます。

    71c04dac.jpegウニのジュレに、自家製ピクルス。
    ハモンイベリコがお弁当箱状の器に仲良く、身を寄せ合って、目を喜ばす。
    どれも手間かけられて、正しくおいしい。

    中でもジュレ。
    クリスタルのグラスの底に、ホタテのムースをタップリ沈め、そこにウニ。
    最後にゼリー状にしたコンソメをフルンと飾る。
    フランス料理のレストランでよく見る定番料理の一つではある。
    今の季節にはピッタリの涼しげにして、スプーンひとつで食べられるという気軽なスタイルが午餐の最初を飾るにほどよい、よき一品。
    スプーンでそれを底からプチュンとすくいあげ、フルッと食べます。
    ウニの香りをホタテの旨み。
    ゼラチン状のコンソメのコクが、それら全部をひとつにまとめて口の中でトロンととろける。
    鼻からウニの香りが抜けて、ああ、おいしい…、って。
    気軽に食べることができる料理だけれど、気軽に食べると勿体無い。
    一口、一舐め、味わって、ユックリ食べる。

    それからイベリコ豚の生ハムを、パンと一緒にパクッと食べる。

    74e03f8b.jpeg脂が甘い。
    脂が軽くてサラッと溶けて、なのに風味は濃厚で不思議なほどに「醤油」のような香りがしてくる。
    動物のたんぱく質が熟成されて、醸造食品のような香りがするのでしょうネ。

    サクッと軽くトーストされたバゲットの、軽い食感にハムの脂がネットリからむ。
    スペイン産のオリーブオイルをパンにつけると、緑の香りがハムの風味を引き立てて、味が変わっておもしろい。
    これで十分、メインの代わりになるかもしれない…。
    そんなドッシリとした一口になる。

    厨房の中ではずっと調理が続く。
    手を休ませず、次から次へと料理ができる。

    さて、スープ。

    b4e2f43a.jpegグリーンアスパラガスをピュレにして、それで作った冷たいスープ。
    上にフワッと、今、泡立てたばかりのクリームをぽってり飾る。
    カメラを向けると、泡がプチプチ、弾けるように空気を吐き出す。
    早く食べなきゃ…。

    スプーンで一口、そっとすくいあげ舌に乗っける。
    これは美味。
    とうもろこしやジャガイモにカブ。
    冷たいスープにはいろんなバリエーションがあるけれど、グリーンアスパラガスで作ったスープは初めて。
    ほろ苦い。
    蕗であったり、たけのこだったり、野にできる野菜はみんな豊かな苦味をもってて、それを活かしてスープを作る。
    とても新鮮。
    食事の途中で、も一度おなかがグーッとなる。

    そしてメイン。
    イベリコ豚のスパゲッティ。

    47349003.jpeg脂が細かく筋のように入った豚肉。
    野生に近いイベリコ豚ならではの、そのまま焼いたりしてしまうと厄介なほどに頑丈な身を、じっくり煮込んでホロホロッと崩れるほどにやわらかくした。
    そんな切り身がゴロゴロ入った、これはパスタの料理じゃなくって肉料理。
    トマト風味で、でもトマトの味が肉の旨みを邪魔しない、サラッとまるでスープのような肉のソースを茹で上がったばかりの麺にまとわせるだけ。
    お皿に盛って、オリーブオイルとパセリとチーズ。
    タップリふってただそれだけで料理になってる。
    単純。
    シンプル。
    けれど味は複雑で、パンをもらってソースをひたして味わって、パン、お替りしてお皿を綺麗に空っぽにする。

    絶品です。
    パスタは自分で作ってもそれなりにおいしくできるって思いはするけど、こうしたパスタ。
    麺を食べるパスタじゃなくて、手間のかかった料理に麺を寄り添わせたよなこうした料理はやっぱりお店で食べるもの。
    来てよかった…、って思います。

    桃とアイスクリームの愛らしいデザート食べて、それからコーヒー。

    c7f6abce.jpeg今日の食事を復習しながら、砂糖をタップリとかしこみ、甘くて苦く、酸味がススッと後を引くエスプレッソで一息つきます。

    大江戸線の駅ができたとはいえ、近くに商店街やオフィスがあるような場所でなく。
    レストランをやっていくには難しい場所にかわりない。
    今日も知らずにショートパンツでフラッと来、パスタセットを食べて帰る多分、近所のお客様が結構、目だった。
    そんな気軽もまたいいのでしょう。
    どんなお客様にも笑顔で等しく、一生懸命、応対をするお店の人の姿もステキで、こんなお店が近所にあるっていいだろうなぁ…、って思いもします。
    よい、お店。

    コンクリート打ちっぱなしの壁にアングルがぶら下がってて、使い込まれてはいるけれどピカピカ磨き上げられた鍋と一緒に、イベリコ豚の骨がブランとぶら下がる。

    186c1b50.jpegハモンイベリコの骨なんでしょう。
    ああ、あれで、出汁をとったらどれほどおいしいスープストックになるだろう…、って、また来たくなる。

    普通のマンションの一室を改装したのであろう空間。
    すわり心地の良い椅子に、目に穏やかな白木のテーブル。
    生活サイズにピッタリの、ここに住んだら気持ちいいに違いない…、って不思議な気持ちにさせてもらえる。
    夜はイベリコ豚を使った料理がメインとなって、ほどよき値段でおいしいコースをたのしめるという。
    今日の料理を作った人の、その人柄と技量をもっと知りたくて、今度は夜にきてみようかなぁ…、ってかなりまじめに思わせる。
    出会ってよかった。
    ごちそうさま。

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