昼を天丼。
天一にくる。
午前の仕事が思いのほか、順調に進んで気持ちも晴れ晴れ。
それでおいしいモノにしましょう。
とびきり上等。
とびきり贅沢。
正調江戸前。
パリッと糊をきかせた洗いたての、白いシャツ…、みたいな感じのここの天丼。
好きであります!
他にもいくつかこの東京に、ワザワザ食べに行く価値のある天丼がある。
力強いの、繊細なモノ、あるいは素材のとびきりなモノ。
あれやこれやのさまざまな中にあって、これが一番バランスとれてる。
しかも便利な場所にある。
それでときおり、何かステキなコトがあったときにこうしてやってくる。
元気で愉快なときに食べたくなる料理。
天ぷらってそんな感じのする料理。
しかもそれをご飯の上にのっけて食べる。
気軽で、しかも贅沢で、元気な上に元気がでるようなオゴチソウ。
ご飯の上に置かれた天ぷら。
しかもタレをタップリ吸い込み、シットリとした上にシットリ。
ご飯の湯気で蒸されたようになっていて、余分な油がご飯にうつる。
だからサッパリして感じます。
しかも蓋をしてやってくる。
普通、揚げ物。
カサカサとした揚がった衣の食感をたのしむコトが多いのだけど、天丼だけは揚がった衣が台無しになったさまをたのしむ不思議な料理。
かと言って、その台無しが残念かというと、よくぞ台無しにしてくれました、と感謝したくなる台無しで、ボクは普通の揚げたて天ぷらより天丼の上の台無し天ぷらの方が好き!
エビにキス。
アスパラガスに椎茸のカサの裏側にエビのすり身を仕込んだ真丈。
エビと小柱のかき揚げ、それから穴子とネタもさまざまでそれそれぞれのうま味、食感、たのしめる。
スゴイなぁ…、と思うのが揚がってタレに浸されて、ご飯の上にのっけられ、にも関わらず衣が具材から剥げないところ。
フックラ衣が歯切れて中の具材とシッカリ一緒に口に飛び込む…、一体感が見事なり。
丼の他に、汁に漬物。
それからサラダ。
シャキシャキとしたレタスにキュウリ。
それからオニオン。
野菜はシンプルで、ひとつひとつの味がキチンと吟味されてる。
それをキチッと冷やして使う。
上にかかったドレッシングが、生姜ベースのオリジナル。
うま味コッテリ。
だから天丼の味に負けない。
けれど生姜の味がスキッと油っこさをリセットさせる。
天ぷらのためにあるドレッシングって、そんなふうに思ったりする。
見事なり。
甘めの赤味噌を使った貝汁。
シジミがタップリ。
だから貝のうま味がドッシリ、口に広がり味噌のコクと風味がそれを支えてくれる。
味噌が濃いめで飲み口ポッテリ。
お腹をやさしくあっためる。
刻んだしば漬け、タクワン、キュウリと盛り合わされた漬物のひとつひとつが、これまたシッカリしてるのも、さすがなぁ…、と思う昼。
伊勢丹のココ。
実は和食系の専門店がズラッと並ぶコーナーがあり、その一角にこの店がある。
お店それぞれに季節によって、人気不人気があるようで、今の季節は寿司と鰻に長い行列…、サッパリとした寿司は食べやすく、夏と言えば鰻でスタミナって言うことなのでありましょう。
一方、とんかつ、それからココはちょっと不人気。
やっぱり夏の揚げ物は、内臓丈夫な人のモノかも…、って思ったりした、そしてお茶。
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表参道のラバッツァに来た。
うま味がシッカリ充実してて、コッテリとしたコクのあるここのエスプレッソは冷たくするとその本領を発揮する。
ミルクと混ぜても苦味や風味をなくさない…、ミルクのうま味に負けないコクがあるのがステキ。
今日は暑くてゴクゴク飲みます。
一杯飲んでそれでも足りず、もう一杯を注文しさて飲みましょうか…、と思ったところで雨が来る。
驟雨というか、早い夕立とでもいいますか。
ザザッと降って、湿気を落とすのに気がすんだらばササッとあがる南国風の雨がふり、表参道の緑の匂いがムワッと周りに立ち込める。
店の中から表を見たら、そこがなんだかシンガポールのオーチャード通りの外れのようにみえてくる…、そんな午後でござります。
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