昨日の夜から急に体の具合を崩す。
左の耳の奥が熱くて腫れたようになり、歩くとふらふらしてしまう。
食欲もなく、こりゃどうしたことかと朝はスキップ…、そのままふらふら歩いて病院に行って診察、どうも重度の肩こりと睡眠不足で内耳が腫れたことが原因みたい。
理由がわかればちょっと食欲やってくる。
食べないことには、戦う元気もでてきませぬ故。
四ツ谷三丁目の角にある「尾張屋」に来る。
ずっと気にせず、ここにあるこうしてあることすら意識をすることがなかったお店。
やる気がまるでお店の外に出てこない、静かなお店でしかも夜はいつもほとんどお客様がいない店。
昼にたまたま前を通るとパラリパラリとお客様がいる。
ショーケースの中に「味噌煮込みきしめん」という面妖にして気になる商品をみつけなければ、おそらく中に入ることもなかったでしょう。
ところがこれが、なかなかおいしく独特で、食べてたちまち虜になった。
それからずっと、この交差点の角を歩く度にお店が目に入って来る。
不思議なものです。
ここにこうしてずっとあり、気になり始めると途端に見た目が変わって感じる…、人は心の瞳で見ているという事なのでありましょう。
ここに入るきっかけになった味噌煮込みきしめんもさることながら、気になっていた料理がひとつ。
「あさりきしめん(バター入り)」。
アサリや蛤のような貝類。
そばやうどんのつゆと結構、相性がいい。
だからきしめんにアサリという組み合わせにも、決してビックリしはしないけど、そこにバターが入ってる。
ボンゴレみたいな風体の、炒めきしめんみたいな感じ?
味は塩味?
それとも醤油の味なのかなぁ…、と来るたび想像力が膨らんでいた。
それで今日。
変わった料理を食べて食欲だしましょう…、とたのんでみます。
やってきたのが、おやまぁ、普通(笑)。
深めの丼。
そこにほぼ真っ黒なスープがタップリ。
スープの上に何個か殻付きの大きなアサリが顔を出す。
アサリが具材のきしめんではござりませぬか。
当然だけど、ちょっといささか拍子抜け。
まずは味見をと、顔を近づけ汁だけすする。
色だけみると濃く見える汁。
甘くて出汁のうま味がシッカリきいていて、サラッと結構、大人しめ。
そこに貝のうま味とバターのコクがほんのり…、結構イケる。
箸を突っ込みグルンと上下、かきまぜる。
すると底からきしめんが。
軽く煮こまれているのでしょうね…、出汁の色がうつってほのかに醤油色。
ベロベロとしたハリある食感。
なのに噛むとムチッと、豊かな歯ごたえがある。
たしかにこうして食べるとパスタ。
平打ちの生のマスタのような食感を持っている。
かなり煮込んで時間がたっても、味や食感がかわらぬところが、こうした変わったレシピを作って試すのに向いているのかもしれないなぁ…。
刻んだネギを上にのっけて、風味を添えるとスープのコクがグンと引き立つ。
地味だけれども特徴がある。
これは結構、クセになる。
なによりアサリが立派でスゴイ。
大きな貝殼。
分厚く上部で、麺に混じって煮こまれていてけれど決して壊れていない。
肉も分厚く、しかもむっちり。
噛むとジュワッとおいしいうま味を吐き出してくる。
時折、カリッと砂が混じっているのだけれど、それは貝が新鮮だった証しと思えば悪くない。
コレも名物なんでしょう。
ボクが食べてる間に二組お客様がきて、その中の一人がこれをたのんでた。
隣で「冷やしニシンきしめんくださいな」ってたのむ人。
それも気になる、また来なきゃ。
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