サカキノホトンブログテールスープで朝とする

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テールスープで朝とする

移動途中の東京駅で、朝のご飯としゃれこみます。

仙台牛タンの利久という店。
昨日、仙台に行ったばかりでそして今朝。
東京駅の西と東をつないでる脇道コンコースのような場所に昨年できた飲食店街。
中華料理やイタリア料理、寿司屋、蕎麦屋と全部で６軒ほどの小さなお店が軒を並べる。
その全店が朝ご飯を提供していて、中でも一番混んでいるのがこの店かなぁ…。

牛タンの店ではあるけれど、朝は焼いた牛タンを出してはいない。
タンを使ったカレーか、テールスープがメインの定食。
どちらか二種類という構成。
とはいえカウンターに座るとまさに目の前でずっと分厚いタンが次々焼かれてく。
お弁当に詰める牛タン。
テイクアウト専用で、せっかくだからその出来たてをお店の中で食べられたらば、シアワセなのに…、って思ったりする。

朝の定食。
牛のテールスープにとろろ。
麦ご飯におかずに漬け物という構成。
おかずの類は全部事前に仕込まれていて、ご飯をよそおいスープをついだら出来上がり。
だからたのんであっという間にやってくる。
スピーディーというのも一つの商品力。
特に朝にはありがたい。

おかずのほとんどが牛タン関連、というのがちょっと気が利いている。
お店の名前の焼き印押された卵焼き。
牛タンスープをたっぷりくわえた、出汁巻き卵のような味。
しっとりしてて、卵を食べてるはずなのに肉のうまみが広がるたのしさ。
牛タンを味噌漬けにしたのを大葉でくるんだ珍味風の一品や、タンの佃煮。
佃煮の方は牛タン定食の最初にやってくるもので、夜はこれでお酒が飲める（笑）。

そもそも日本のご飯のお供。
塩辛だったり佃煮だったり、あるいは辛子明太子。
どれもお酒のお供にもまた上出来で、考えてみればご飯とお酒って元は同じ。
フフっとこっそり笑っちゃう。

牛タンの端。
ザクザクしてて繊維質がかなり強い部分をゆでて、細く切ったのを大根おろしであえた一品。
奥歯で暴れる感じがなかなか乙で顎においしい、たのしい食感。
大根おろしのフンワリとした舌触り。
ちょっと酸味をくわえた味付け…、どれもが唾液を搾り出す朝の口にオモシロイ。
端材を上手に使った料理が、こうしておいしいお店って、厨房の中にたましいがあるお店に多分、違いない。

それにしてもここのテールスープのおいしいこと。
テールの肉がゴロゴロしてる。
よく煮込まれて、口に入れるとほろっとほぐれる。
肉のうま味がキチっと見事にとけ込んだ、透明スープの味も濃厚。
ネギのシャキシャキ食感も、朝の口にはくすぐったくてたのしいゴチソウ…、いい感じ。

後ろのテーブルで食べていた台湾から来たってグループ客が、テールスープを絶賛してて「これのテールだけをお代わりしたい」って大騒ぎ。
たしかにこうした肉の食感、それから味わい。
台湾の人は大好きだもの。
これに茹でた麺をあわせてテールスープ麺とかにして食べたらば、うまいだろうなぁってよだれを垂らす。
代わりにご飯を最後にいれて、サラサラサラっと朝にした。

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