会社の近くのとんがらし。
昼にします。
サックリと昼。
水道橋の西口と、九段下の駅のちょうど真ん中くらいでしょうか。
一方通行の細い道。
雑居ビルの1Fにある。
袖看板がひとつだけ。
暖簾がパタパタ、風にたなびいているコトが営業中のただ唯一の証のお店。
目立たぬ店ではあるけれど、開店してから店を閉めるまでずっと、お客様が何人かいる。
溢れ出すほどやってはこない。
小さな店で、しかもかならず作りたて。
大人数で押しかけるとお店が混乱してしまう。
だからみんな。
おなじみさんは時間をずらして、ポツリポツリと訪れる。
今日はちょっと早めの時間。
立ち食いそばのお店であります。
お店の中にはおじさん、おばさん。
仲良い夫婦が働いていて、いつもニコニコ、どんなに忙しくても言葉や仕草が荒れることなくニッコニコ。
互いが話すときにも必ず敬語を使う。
当然、お客様にも丁寧な、笑顔と言葉で接してくれる。
ココの名物。
盛り合わせ。
エビとイカ。
あるいはエビとイカと茄子の天ぷらがドッサリのっかる。
蕎麦かうどんかひもかわうどんを選べるようになっている。
ランチタイムのピーク以降は、これを天丼にしてももらえて大抵、それは2時から。
ところが夏の間は1時過ぎから天丼にしてもらえるという。
暑い夏…、立ち食いそば屋のオフシーズンというコトなのかもしれません。
いつもはエビとイカだけにする。
けれど今日は、なんだか茄子が食べたくて、それで茄子入りで…、って。
麺はひもかわ。
ベロベロ食感軽やかで、粘り気がなくツルンスルンと喉からお腹に滑り込む。
そのやさしさがオキニイリ。
しかもココの、コッテリとして濃厚なかつおと昆布の出汁にピッタリくるのがいい感じ。
それにしてもスゴイボリューム。
丼の中がミッチリ、天ぷらで覆われる。
商品札に「エビ・イカ・茄子半分」って書かれてた。
その「半分」の意味が今日までわからなかった。
どこが半分なんだろう…、って。
実物をみて、なるほど!でした。
茄子丸ごとの半本分。
つまり、「茄子一本の半分」だった訳であります。
縦に割られた茄子が三切れ。
もとに戻せば立派な半分。
パリッと薄く付いた天ぷら衣であります。
汁に浸かってないとこを齧ると、サクッと歯切れて中から茄子の皮がしたたか前歯に抵抗します。
力を入れて噛み切って、するとジュワッと茄子の中から甘いジュースがやってくる。
タレにシッカリ漬け込んで食べると茄子の揚げびたし。
天ぷらにして一番おいしい野菜は茄子。
こりゃ間違いない…、って思ったりする。
小さなエビもムチュンと旨い。
エビは3尾と書いてあるのに、数かぞえるとなぜだか5本。
いいじゃないの…、とニッコリ笑う、サービス精神旺盛をこころおきなく愉しむランチ。
汗をふきふき、これからちょこっと移動です。
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