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2024/11/23 (Sat)
春分の日の夜、家の夜
ところで「エンサイクロペディア・ブリタニカ」が絶版になるんだそうです。
現在も編纂が続いている英語の百科事典として世界最古にして、世界で最も販売されてい百科事典で最新版は2010年度版。
それを最後にこれからはオンライン版だけを存続させるコトに決定したのというのです。
創刊1768年。
350年以上の歴史があって金箔が押された重厚な表紙もうつくしく、その成功の理由のひとつに「応接間や書斎の壁を飾る装飾品」として割賦販売をするシステムがあったのだとも言う。
確かにボクのオヤジの書斎にあったように記憶する。
プリント版の絶版は、いうまでもなくインターネットの普及や、ウィキペディアのような無料で手軽に百科事典的知識を集めるコトができるようになったから。
1990年にはアメリカだけで12万セットが買われたのに、2010年度版ではわずか8000セットだけというまさにネット時代の犠牲者的なるこのニュース。
実はワタクシもiPhone用のアプリ。
オンライン版ブリタニカを持っております。
あの重厚にしてボリューム満点な百科事典がこの小さき電話の中に入ってる。
なんだか不思議に感じる事実。
日本語版の歴史は1968年。
TBSブリタニカという会社をTBSが作ったコトがコトの始まり。
ナツカシイです…、TBSブリタニカ。
ブリタニカ百科事典の販売だけでなく、ガルブレイスの「不確実性の時代」だとか、エズラヴォーゲルの「ジャパン・アズ・ナンバーワン」だとかビジネス書なのにベストセラーなんて新しい分野で次々ヒット作を出した出版社。
百科事典も50万部も売れてウハウハだったにもかかわらず、それをあっさりサントリーに売却し、ニューズウィークの日本語版とかフィガロジャポンとか、バブル日本を代表するような雑誌を次々発刊し、それも今は昔の今では、サントリーも手を引いて阪急さんの持ち物になって今に至るというコト。
あぁ、めまぐるしい。
出版事業も今や文化事業ではなく、金を産まねばならぬビジネスというコトなのでありましょう…、それはそれにてしょうが無い、厳しい現実、思い知る。
今や何かを探すというときに、まず、辞書を開く…、という習慣は、はるか昔の美徳のようになってしまった。
紙の辞書でなければ味わうコトができない知識に対する尊厳だとか、あるいは言葉が持っている力や重み。
そういうモノがなくなってしまうのは哀しいコトではあるなぁ…、と。
あれこれ思いながらボンヤリ、おやつを食べます。
カッパ巻き。
スーパーで売ってたモノをまるごと2本。
かっぱ巻きって子供の食べ物…、みたいな扱いなんでしょうか。
わさびを抜いたモノがメインで、さび入りのモノがなかなか売られていないのです。
だから今日。
わさび入りって言うラベルの貼られたモノをみつけて思わず買った。
切らずそのまま、醤油をつけてカプリカプリと齧って味わう。
ムチュンと海苔が軽く抵抗したのちに、プチュンとシャリが歯切れてコリッとキュウリが壊れる食感が前歯に伝わる。
胡麻の風味とキュウリの青い香りにみずみずしさがたのしく、午後のお腹がたのしくなってく…、そうして夜がユックリとくる。
夜のご飯は家ご飯。
小田急百貨店のデパ地下の、新宿駅の改札口から降りていくエスカレーターの真正面。
期間限定の催事売り場があってそこの花形売り場。
それが鶏の手羽揚げ屋台。
小田急百貨店の食品売場の中でも抜群の人気と売上高をあげる名物売り場…、なんだそうな。
元気なおばさんがニコニコしながら売っている。
商品はとてもシンプル。
手羽中を唐揚げ状にサクッと揚げた商品で甘辛味のタレに漬け込んだものと、塩味。
海苔の風味で食べるスタイルの2種類だけ。
本数単位で買って重さを測り値段が決まるというシステム。
おひさしぶりです。
いつもありがとうございます。
…、ってお店の人に言われるとウッカリ大人買いをしてしまいます(笑)。
今日は10本。
塩味のモノだけをたのんでパックに詰めてもらうのだけど、必ずその時、一本どうぞって試食をさせてくれるのが、またうれしくって今日もコレ。
世界の山ちゃんの手羽揚げは衣食べる揚げ物で、けれどこれは肉がタップリついていて指で掴んでカプッと食べると、フックラ鶏の肉がホロッと骨からとれて舌に乗っかる。
塩のうま味と皮の脂のおいしさが口に広がる、お酒がすすむオキニイリ。
それからプルコギ。
牛肉のバラの部分。
凍った肉の塊を冷凍食品を切るためのノコギリみたいなナイフで薄く。
ボロボロになるのも恐れず切り分けて、醤油と牛骨で作った粉末スープにはちみつ。
ごま油を混ぜてグイグイもんでおく。
肉の中に味が入るよう、冷たいところで寝かせてそこに刻んだ玉ねぎ、ニンジンにネギ。
混ぜてスキレットにてコンガリやきます。
トタン板みたいに波打つ鉄板で焼くとコンガリ、自分の脂で揚がるように焼けていく。
余分な油が波打つ板の凹の部分に溜まって肉がカリカリ、焦げて、香り豊かに仕上がってそこに胡麻をタップリかける。
透き通るほど焼き切れた肉の脂は甘くてプルプル、噛むとジュワッと漬け込んだタレが口に広がっていく。
分厚い肉を焼くのもおいしい。
けれど薄切りならではの食感、それから中の中まで味の入ったタレのうま味を思う存分、感じるシアワセ。
肉を焼いたあとのスキレットで菜花を焼きます。
最近、野菜売り場で目立つ菜花は太い茎までつけたまるで、花を開いたアスパラガスのようなモノ。
けれど今日のは穂先ばかりを集めたモノ。
塩水をくぐらせそのまま焼いた鉄板の上におき、少々蓋して出来上がり。
シャキシャキとした茎の食感、蕾が口でホロッと潰れてパラリと舌の上にちらかる。
葉っぱが潰れてやさしい苦味が口いっぱいに広がっていく…、春の味わい、おゴチソウ。
そしてメインをパエリアにする。
ホットプレートを昨年の暮に新調して、買って良かったとつくづく思う時がこうしてパエリア炊くとき。
とても簡単。
しかも作り損じが少ない…、なんともアリガタイ。
ブイヨンの中にサフラン、それから油をほんの少々。
トマトのピュレで酸味をつけて、そこにお米を洗わず注ぐ。
ホットプレートにそれを移して、具材をはります。
味をだすためのチョリソソーセージ。
一口大に切ってパラリとお米の上にちらしてのせる。
黄色いパプリカ、赤いパプリカ。
グリーンピースと色とりどりの野菜を混ぜてエビにあさりを飾って蓋する。
強火でまずは沸騰させて、沸騰したら火を弱め、ジックリ時間をかけてお米の中まで熱をくわえてく。
サフラン独特の薬っぽくて、けれども清々しい匂いが蓋の隙間から噴き出してくるのをたしかめて、ちょっと温度を上げて蒸気を飛ばしていきます。
ホットプレートのいいとこは、テーブルの上で仕上がる気軽と温度管理が細かくそして確実に、できるところでありまして今日も見事にお米はフックラ、具材もシッカリ仕上がって具だくさんのパエリアになる。
貝のうま味がご飯のひと粒一粒に入ってお米がそもそもおいしい。
洗わず、しかも水に浸さず炊いたお米はホツホツ歯ごたえたのしくて、豆がコロコロ、それから刻んだパプリカがクチュっと潰れてみずみずしさを発揮する。
チョリソの周りのご飯はピリッと辛くて、たのしい大人味…、フォークがとまらぬ夜のゴチソウ、今日はユックリやすみましょ。
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2012/03/20 (Tue)
ボクツクル・ナニツクル
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