サカキノホトンブログみずみずしい朝、弁天庵

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みずみずしい朝、弁天庵

連休明けの木曜の朝、弁天庵の朝にする。

汁がわりに蕎麦がつく、そば屋の朝食。
最初はずっと、そば屋ならではの出汁とかえしの旨み、風味がドッシリとした甘い玉子焼きが目当てで来てた。
納豆つけたり、山芋とろろをくわえたりとあれこれアレンジはしてみるけれどやっぱりメインは玉子焼きだよね…、って。
家から店に行くまでずっと鼻先にコンガリ焼けた玉子の匂いが漂っている。
そんな感じでいたのだけれど、今日は不思議と玉子焼きじゃなく焼き鮭食べたく、焼き鮭たのむ。

蒸気をあてつつ焼いた鮭。
脂がほどよくおちてサッパリ。
けれど鮭のうま味と風味はそのまんま。
箸を当てるとホロッとほぐれて身がとれる、とてもやさしい食べ心地。
ご飯にそっとのっけると、そこに回りがほんのり桜色の脂で染まる。
今日は玉子の甘さじゃなくて、この鮭の脂の風味がなぜだか恋しかったのですな。
ご飯と一緒に海苔でつつんで、パキッと食べると口の中がおにぎり味になっていくのがたのしいていい。
蕎麦のツユをゴクリと飲む。
麺をズルンとたぐりあげ、再びツユをゴクンとやってプハーッと朝がやってくる。

この前きたときから、サイドにつくのが漬け物じゃなく昆布になった。
ご飯のおかずにはボクはこちらの方が好き。
なによりそばの汁との相性、完璧で、昆布を口に含んでズズッとそばをたぐるとドッシリとした出汁の風味が濃厚になる…、オゴチソウ。

それにしても日本の料理はみずみずしい。
フックラ炊き上がった熱々ご飯。
お米が水分、タップリ飲み込み見事にシットリ。
昔、フランスから来た友人が「日本の料理は水っぽいからちょっと苦手だ」と言ってたコトを思い出す。
何しろサクッと揚がった天ぷらを、天つゆに浸け濡らして食べる。
なんでこんな勿体ないコトをするんだよ…、って不平タラタラ。
たしかにそうかもしれないけれど、日本のボクらの口には、これは「みずみずしい」のであって決して「水っぽくはない」んだよって。
何度、説明してもなかなかわかってもらえなかった。
これも一つの文化の違いということなのでしょう。
日本のご飯でスキッとはじめる、みずみずしい朝。

それにしても今日も暑い。
暑いというより「熱い」と書いた方がよいほど。
ジリジリ、焼けつくような日差しに額やほっぺがヒリヒリするような、そんな暑さにちょっとうんざり。
こんな日は、ウェンディーズのフロスティーでヒヤッと体を潤すのが昔は常で、でも今はない。
なんだかさみしい。

果たしてかつてのウェンディーズはどうなってるんだろう…って思ってそこまで行ったらばお店はスッカリ取り壊されて、次のお店になる準備中。
ずっと野ざらし、廃虚のような状況だったお店の跡が一掃されてキレイになってはいるのだけれど、こうして一つ。
街の思い出がなくなっていくと思うと切ない。
さて、仕事。

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2010/05/06 (Thu) ボクのご近所レストラン Comment(0)

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